ZEN-UN-YU 全運輸労働組合
 TOPNEWS全運輸とは行政研究全運輸の主張刊行物紹介お答えしますリンク組合員のページ2005年国民平和行進(準備中)


3月1日の飛行計画情報処理システムのトラブルについて

 3月1日、東京航空交通管制部で起きた「飛行計画情報処理システム(FDP)」のシステムトラブルは、航空会社の欠航便205便、30分以上の遅延便は1462便、また2日間にわたってダイヤが乱れるという大障害となりました。

 国土交通省の青山事務次官は3月3日の記者会見で、このシステムトラブルについて、利用者や航空会社、関係者に多大な迷惑をかけたことについて謝罪するとともに、再発防止策として@プログラム変更時の事前評価の徹底、A万が一障害発生した場合に備えソフトの独立性向上、B検討委員会を立ち上げての対策検討、の3点を上げています。

 一方、扇千景国土交通相は3月4日の閣議後の記者会見で、このシステムダウンについて、「人為的ミス」との認識であるとともに、詳しい原因や責任の所在を「徹底して調べたい」との見解を明らかにしました。

 これまで全運輸は当局に対し、航空保安業務を支えるコンピューターシステムの導入に当たっては、開発・評価体制の拡充強化、開発に当たっての職場意見の反映、評価慣熟期間の確保、また、多発するテロなどの国際犯罪や災害等に対する危機管理体制の強化を行うとともに、フェイルセイフ概念の確立および調和のとれたヒューマン・マシン・インターフェースの確立を強く求めてきています。しかし、厳しい財政事情などを理由に十分な改善が図られていないのが現状です。

 全運輸は、今回のトラブルに関しては、3つの観点から原因究明と対策が必要と考えています。

 一つ目は、特に長時間の影響という点を鑑み、システム哲学自体に問題がないのかという点まで踏み込んで再検討する必要があると考えます。

 二つ目は、評価体制のありかたです。バグつぶしのための時間の長短が全てを解決できるわけではありませんが、評価項目の再整理と評価期間の見直しは必要な観点であり、決して運用開始日が先行することのないようにすることが重要です。

 三つ目は、障害時のリカバリのあり方です。これはシステム哲学とも係わりますが、プログラムは所詮人間が考えたものであり、欠陥は避けて通れません。何をどこまで復帰させるか、あるいは不正処理をどれだけ短時間に検出できるか、どのような障害時にどういう対応をはかれば短時間で復帰が可能か、などによってプログラムの作成コンセプトは変わってきます。その点では、このリカバリ機能の充実に航空局として十分な予算をつぎ込んでいないことが、影響を拡大させた最大の理由ではないかと考えます。

 今後の航空交通量増大に対応する次世代航空保安システムの構築にあたっては、航空交通流、量、そして安全がこうしたシステムを基盤として組み立てられていくことは間違いありません。また、国内だけでなく、国際間の航空交通への影響やテロや災害等による危機管理という観点も忘れてはならないと考えます。

 全運輸は、今回のシステムトラブルはこうした将来のシステムのあり方に対しての明らかな警鐘であると捉えるとともに、こうした観点をふまえ、決して個人責任の追及ではなく、今後の原因究明の徹底と再発防止策の具体化を求めるものです。

2003年3月11日
全運輸労働組合

 

 

TOPNEWS全運輸とは行政研究全運輸の主張刊行物紹介お答えしますリンク組合員のページ2005年国民平和行進(準備中)
(c)2002 All Right Reserved Zenunyu