ZEN-UN-YU 全運輸労働組合



2003年5月13日

IFALPA ・IFATCA合同プレス発表

 世界中のエアラインパイロットと航空管制官の圧倒的多数が加盟する組織である国際定期航空操縦士協会連合会(IFALPA )と国際航空管制官協会連盟(IFATCA)は、2001年1月31日に日本の焼津上空で発生したJAL機同士の異常接近に関する最近の動きについて、強い危惧を覚えています。

 警視庁は東京地方検察庁に対して、担当管制官達とJAL907パイロットを日本の刑法に基づいて告訴することを要請する書類送検を行いました。

 このことによって、航空の安全に懸念を与える行為に対しては刑事告訴で望む、という日本の姿勢があらためて明確にされました。今回の事故のように、故意に過失を犯す意図が全く無い場合には、当事者を告訴することは事態を誤った方向に導くだけでなく、国際的基準に基づく技術的な事故調査への協力を恐れる風潮を作りかねず、結果的に空の旅の安全を損なうことになりかねません。

 「機械と人間との相互交渉が非常に重要な、高度に複雑化された職場環境下に働くプロフェッショナル達を告訴することによって、日本の当局は空の旅の安全性を逆に低下させている」とIFATCA会長のマーク・バウムガードナーは述べました。

 また、IFALPA会長のデニス・ドラン機長は「現在でもなお、航空の安全性を向上させる努力が日々必要だ。そして、今回のような事故の調査は、航空全体の安全性を向上させる良い機会である。にもかかわらず、パイロットや航空管制官がその供述に基づいて書類送検されるということは、事故調査に重要な位置を占める彼らが今後事故調査に協力しなくなる危険性を秘めており、安全性の向上に完全に逆効果となるであろう」と述べています。

 IFALPAとIFATCAは日本政府に対して、今回の書類送検および現在名古屋地方裁判所で審判が行われているJAL706機長に対する告訴を中止、撤回することを要求します。さらに、日本政府に対して、航空事故調査に関するICAO規定とその精神を尊重し、技術的な事故調査の結果は航空の安全性を向上させるためだけに用い、関係者に対する処罰や責任追及には用いないよう、要求します。


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