ZEN-UN-YU 全運輸労働組合


日本航空907便、同958便のニアミス事故について(談話)

   1月31日夕刻に発生した、日本航空907便と同958便間の異常接近において、907便に搭乗されていた乗客・乗員42名の負傷された方々に対し、心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早いご回復をお祈りいたします。

  私たちは、国民の足として定着している航空機の安全運航確保を最大の使命として、空港における発着回数の増大など、社会的な要請に対して的確に応えるため、全国各地の空港・管制部等の職場において、日夜航空保安業務に従事しています。

  さて、全運輸は、これまで19回にわたり、全国の航空管制官を対象に「ニアミスアンケート」をとりくみ、過密化する日本の空の実態を明らかにするとともに、その改善の方向性を提言してきました。1998年に実施したアンケート結果でも、1年間で約23%の管制官が「ハッ」としたり「ヒヤッ」とした経験があり、その背景として、「軍事空域の存在」や「過大な航空交通量」などがあることを指摘しています。
  特に、軍事訓練空域については、日本列島を取り囲むように広大な空域を占めているため、民間機が自由に飛行できる空域を狭めている状況に加え、90年代以降の規制緩和により、全国的に航空交通量が増大していることが、「ニアミス等」の誘因として明らかになっています。

  私たちは、こういった日本の空の現状を改善すべく、さまざまなとりくみを展開していますが、空域の課題については、政府と各省庁の思惑が絡み合い、遅々として進んでいないのが現状です。
  一方、今後も増え続ける航空交通量への対応については、安全で効率的なサービスを提供するために、衛星を利用した次世代の航空保安システムが検討されており、私たちは、航空の安全確保を最優先に整備されるよう求めているところです。

  私たち全運輸は、今回発生した事故の重大性に鑑み、航空事故調査委員会における事故調査が、背景にあるさまざまな要因を解明したうえで、真の原因究明と再発防止の観点にたち、公正で科学的に行われることを希望してやみません。

2001年2月8日

全運輸省労働組合
書記長 宮垣 忠


目次へ戻る

(c)2002 All Right Reserved Zenunyu