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機関紙「全運輸」8月20日号(905号)

 
要求で団結し、職場に真の労働組合をつくろう

国民のための行政を確立しよう

 


核兵器のない
 広島・長崎に原爆が投下されてから54年を迎えた1999年8月7日、原水爆禁止1999年世界大会は、前日までの広島大会に続き、長崎に場所を移して開催されました。
 開会総会には、66名の海外代表を含め、全国から約7千人が参加、全運輸からも6日の平和行進集結集会から引き続き、16名が参加しました。

核兵器を今世紀中になくそう

 開会総会では、二十世紀に作った核兵器は今世紀中になくそうという主催者あいさつの後、八月五日に世界大会国際会議が採択した核兵器廃絶を自国の政府や、国連に要請する国際的な共同行動などを提起した「広島宣言」を、世界大会参加者全員の確信として、核兵器のない二十一世紀をめざすことを誓い合いました。
 引き続いて、九九年国民平和大行進や、核兵器廃絶を求める「アピール署名」の到達点などが各地の代表から報告されました。

非核日本をめざして

 翌八日は、二十一の分散・分科会に別れ、「広島宣言」をどう地域・職場で実践するか、経験の交流と討論を深めました。
 うち第八分科会では、非核「神戸方式」を全国の港に広げようとする運動が各地から報告されました。特に高知県代表は、県知事自らが非核港湾条例を再度議会に提案しようとしていることを支持し、全国の港を核のない平和な港にしようと強くアピールしました。

国公労働者として平和を考える

 夕方は、国公労連・長崎県国公の主催による「国公労働者平和のつどい」が開かれ、国公各単組から五九名が結集しました。
 「つどい」は、国公労働者として世界と日本の平和を誓い合い、職場・地域での奮闘をかためあう場として、毎年の世界大会にあわせて開催されています。
 被爆者からの報告では、五四年前、爆心地から約五キロの地点で被爆した吉田さんから、原爆投下当時の長崎市内の無残な状況や父親を亡くしたつらい経験が話されました。また、平和教育の原点が、広島では「怒り」であるのに対し、長崎では「祈り」であることが紹介されました。
 各単組報告では、全運輸は、全国での国民平和大行進への参加、船研支部の「平和研究所宣言」のとりくみ、陸・海・空・港湾二十労組のとりくみ等を報告し、ナショナルセンターを超えた統一行動の重要性を強調しました。

平和の願いは広がっている

 最終日九日の閉会総会では、分散・分科会での討論をふまえて「広島宣言」を、草の根から広げていくことを誓い合いました。
 また、参加者のおよそ半数が三〇歳以下であると同時に、多くの若い世代が初めての参加であることが報告され、反核・平和への国民の願いが確実に広がっていることを実感しました。この広がりをもっと大きくし、世界で唯一の被爆国である日本の政府を動かさなければなりません。

ヒロシマ・ナガサキのある国で

 私たち国家公務員は、五月に強行成立した「新ガイドライン」関連法の発動を許さないたたかいと同時に、「平和と民主主義の宝庫」といわれる現憲法の改悪を許さず、現憲法を守りぬくたたかいを、あらゆる運動の基本として位置づけ、職場・地域での共同行動を発展させなければなりません。
 ヒロシマ・ナガサキのある国に今を生きる私たちがしなければならないことは、子どもたちに核兵器のない平和で豊かな二十一世紀を渡すことです。

 八月十三日まで延長した第一四五通常国会が閉幕した▼「自・自・公」体制という数頼みのごり押し国会は、国民無視の数々の悪法を強行成立した▼新ガイドライン関連法、行革関連法、地方分権一括法、国旗・国歌法、労働者派遣法・職業安定法改正法、産業活力再生特別措置法、組織犯罪対策三法、住民基本台帳改正法と、よくもまあ短時間の間にたいした議論をせずに、これだけの悪法を成立させたものだ▼特に国旗・国歌法案では、世論調査で「日の丸」や「君が代」法制化反対が約半数、「議論を尽くすべきだ」が六割となっているにもかかわらず、広く国民に浸透しているといって強行成立をした▼だれがこんな「輩」を選んだのかと言いたいが、こんな「輩」を選んだ国民がいるのも事実だ▼こりない「輩」には、国民は厳しくお灸を据えてやらなければいけない▼解散総選挙に持込み、国民のための政策を掲げる政党を躍進させるしかない▼組合員諸君!政治には興味がないなどと言ってはおれないぞ。(Y・I)


大 会 公 示
 全運輸省労働組合規約第11条第二項の規定にもとづき、左記のとおり第38回定期大会を開催することを公示する。
 1999年8月20日
     全運輸省労働組合
中央執行委員長 田 中 茂 冨 
  

一、日時 1999年9月20日
 午前9時〜22日午後3時
二、場所 「水上ホテル聚楽」
 群馬県利根郡水上町湯原六六五
 電話 0287(72)2521
三、議題 (1)1999年度運動方針(案)
(2)1999年度財政方針(案)
(3)その他
(大会第1日目は午前9時開会ですので全員前泊となります)

選 挙 公 示
 全運輸省労働組合選挙規則第五条の規定にもとづき、左記により1999年度全運輸省労働組合の役員選挙を行うことを公示する。
 1999年8月20日
全運輸省労働組合選挙管理委員会  
  

一、役員定数 中央執行委員長1名、中央執行副委員長2名、書記長1名、書記次長1名、中央執行委員20名、会計監査委員2名
二、候補者資格 組合員
三、立候補及び推薦者 9月21日17時までに書面をもって選挙管理委員会まで届けること。
四、投票日及び場所 1999年9月22日 大会会場
五、その他 この選挙について必要な事項は選挙規則の定めるところによる。


春から夏へ季節とともに
全運輸リレー旗全国を縦断
戦争はいやだ!
やっぱり平和がいちばん
未来へ残そう青い地球


 平和への架け橋
-仲間の想いつないで中国・九州へ−
中国地区協へ無事 リレー旗を引継ぐ
 NHK大河ドラマ「元禄繚乱」の舞台、播州赤穂の市役所を七月十六日午前九時に兵庫県最後の平和行進が出発しました。
 赤穂市は、一九八五年十二月に非核平和都市宣言、長崎・広島アピール署名も兵庫県で二番目に住民過半数を達成。出発集会では、助役、市議会議長が激励しました。
 行進者は、全体で百名、全運輸本部から宮垣書記長、近畿地区協から橋本議長、神戸海運支部から小南さん、稲垣さんが参加しました。
 二回の峠越えをしながら予定より一時間遅れで、岡山県寒河に到着。午後から備前市役所まで行進予定の中国地区協の位さん、中国支部のみなさん、岡田さんに全運輸リレー旗を無事に引き継ぎました。
 中国地区協のみなさん、八月三日までの十九日間、元気で平和行進に参加してください。
  
近畿地区協発

沿道の市民に元気にアピール
 太陽から照りつける日差しが厳しくなる今日この頃、「国民平和大行進」も終盤を迎え、岡山にやってきました。
 我が玉野分会は、七月二二日、二五日の二日間、全運輸の旗を持ち、早島町役場から倉敷市役所・金光町役場から笠岡市役所の二コースを歩きました。
 我々の参加した二日間は、真夏を思わせるような晴天に恵まれ(恵まれ過ぎかも?)、多くの子ども達とお母さんも一緒に、二度と広島・長崎の悲劇を繰り返さぬよう「核兵器廃絶」「被爆者援護」を訴えるとともに、歌のお兄さんお姉さんを中心として、平和への願いを込めた替え歌を歌いながら、沿道の方々にアピールしました。
 この平和への想いがすべての人たちに伝わることを願って……
  
中国支部 森吉直樹さん

広島平和公園にゴール!!
 富山〜広島コースの最終日を歩きました。当日は、天気晴朗なれど風強しという、歩くにはそれ程暑くなく気分的に楽でした。
 さて、我が全運輸は行進団の先頭よりやや後方を行進しました。前例どおりであれば最後尾を行進していたものですが「今年は違う」と意気込んで、後ろを振り向くとほとんどいませんでした。「なんて参加者が少ないんだ」とびっくりしましたが、自分を振り返ってみると、ここ二、三年は参加していません。皆さん、積極的に参加しましょう。
 そんなことを考えつつ平和公園に着きました。広島に在住の自分ですが、平和公園にくることはめったにありません。八月六日の式典の準備をみると、なんでこんなことになったのか、原爆で亡くなった方は誰に殺されたのか、等々なんとも言えない気持ちを感じました。
全ての核実験は絶対反対!
  
中国支部 大島治之さん

雨の中をリレー旗 関門海峡を渡る
 広島を出発した全運輸の行進旗は、七月十七日午後六時に中国地区協から九州地区協へ引き継がれました。
 当日は、小雨模様の天気の下、中国地区協柳原議長の手によって関門海峡を渡った全運輸リレー旗を囲んで、平和の尊さをしみじみと感じながら引き継ぎ式を行いました。
 ふと現況をみたとき、新ガイドライン関連法、日の丸・君が代法等、平和に関する問題が「自自公」勢力により国民の納得も得られないまま強行採決されるなど、平和的・民主的な諸原則が踏みにじられようとしています。このような危機的な状況にあるいまこそ、平和行進を通じて国民へこの問題を訴えていきたいと思います。 
  
九州地区協 原 浩二さん


 平和への想い長崎に集まる
-全運輸集結集会開催-
 八月六日、九九年全運輸国民平和大行進集結集会を、全国から三五名の参加のもと開催し、平和学習会と各地区協における、平和のとりくみを交流しました。
 平和学習会では、長崎市在住の三輪博志さんから五四年前の原爆投下時における長崎市内の悲惨な状況等の説明がありました。
 また、三輪さんは中学校の教師を経て、現在は修学旅行の生徒等へ戦争の悲惨さを次代へ伝えるための「語りべ」として活躍されているとともに、平和へのとりくみに奮闘されているとのことです。
 その後、各地区協による平和のとりくみ交流をおこないました。
 今年は、憲法無視の新ガンドライン関連法の成立、NATO軍によるユーゴ空爆への抗議が各地で盛り上がり、平和のとりくみが活発に展開されました。
 各地区協においても「行進期間中、機関紙・壁新聞を発行した」「地域内や県内の通し行進をとりくんだ」「沖縄平和行進に代表者を派遣した」等の報告がされました。
 また、船研支部の「平和研究所宣言」が十年目を迎え、記念行事が展開されたことが報告されました。
 今年も、残念なことに、全運輸の組織している一部の地域で平和行進がとりくみことができませんでした。このことを含め、集結集会の経験を生かし、今後も職場・地域での平和のとりくみを強化していくことを確認し、集結集会を終わりました。


言いたいこと、伝えたい気持ち
-参加者感想文より-
他人事ではない
 今年の原水爆禁止世界大会は、ガイドライン法(戦争法)の強行成立、盗聴法、君が代法制化などの影響が大きいのか、例年以上に盛り上がったのではないだろうか。今年の開会式に参加した人はおよそ七千人、今回初参加という人はそのうち五二%、三十代以下の若い世代はおよそ四九%という数字が、平和への関心の高まりを物語っている。
 最近は、アメリカの国連を無視したユーゴ空爆やサミットを利用した新基地建設の強要、核先制使用の公言など、アメリカの独裁色が強くなりつつあり、日本も戦争法などにより核戦争に荷担させられる可能性が強くなってきた。これを阻止するためには、もっともっと大きな、全世界レベルの戦争反対、核兵器廃絶の世論を広めるしかない。それを実現するためには、まず各個人が他人事としてではなく、もっと真剣に平和のことについて考えてみる必要がある。
  
沖縄航空支部 野村 龍也さん


長崎の「心」を知った
 長崎の町を歩いて私が感じたこと、それは『心』です。
 愛知県内の平和行進と比べるとびっくりするほど静かな行進(歌を歌い、シュプレヒコールや「こんにちは平和行進です」の呼びかけがなく、長崎市では整然と歩くだけ)でしたが、沿道の市民からの声援は大きく、「みんなが心から平和を願っているのだなあー」と思いました。
 そして、夜の終結集会での三輪先生の講演。
 元教師であり、被爆者である先生の話は、被爆者の悲惨な実態を語るだけではなく、「世界のすべての人々に平和の心を持ってもらうよう訴えることが必要である」と話され、一人ひとりの地道な運動がいかに大切であるか、上辺だけでなく『真の平和の心』を持たなければ、平和運動は進められないと思いました。
 
 中部支部 富本 茂さん


私がやりたいこと
 今年も支部では、「平和行進実行委員会」を発足させ、県内全コースへの行進参加や折り鶴行動、支部独自で行う「人類と核兵器は共存できない」と銘打った「平和パネル展」や「平和川柳」の募集など、組合員全員参加を呼びかけた様々なとりくみを行いました。
 私は、今年初めてこの「実行委員会」に参加し、また、半日ではありましたが、こちらも初めて平和行進に参加しました。
 そして私は、支部で集めた募金を手に長崎の世界大会へと参加しました。
 それぞれの講演の中で被爆者の方からは「自分たちにはもう時間がない」とおっしゃいました。そして参加者からは「被爆者の真の、生の声を聞けるのは我々で最後です」との声がありました。これから私は、周りを見つめる目と、考える頭、そして広がる力を持ちたいと思います。
  
神戸海運支部 大下麻子さん


若者パワーに圧倒
 平和、特に原爆に対する長崎市民の意識の高さを感じました。
 北海道から参加した私にとっては非常に暑く、つらい行進だったのですが、沿道には市民の方が立っておられ、手を振れば振り返してくれる、これが札幌であればなかなかそうはならないのが現実です。これはやはり、原爆、戦争の悲惨さが市民の間で語り継がれていることの現れであると思いました。
 今回長崎に行くまでは、あまり平和活動には精力的にとりくんだとは言えなかったのですが、その間に、新ガイドライン法案がろくな審議もないまま国会を通され、国家総動員体制が確立されようとしているなかで、被爆者の生の声を聞くと、このような悲惨な戦争は二度と起こしてはならないと強く感じました。
 今回一番印象的だったのは、世界大会に全国からかなり多くの若者が集まっていたことです。私も含め平和に無関心だと思っていた若者が、熱心に大会に参加している姿を見て、今後、今回体験したことを多くの人に語り、平和に対するとりくみをもっと大きなものにしていかなければならないと思いました。 
  
北海支部 山崎貴志さん


殺りくの世紀に決別
 原水禁世界大会はその名にふさわしく、国際色豊かで想像以上に大規模なものであった。とりわけ、功利的で無感動とも称される若い世代が多数参加しており、彼らのアピールが単に優等性的でない、実に生きいきとした力強いものだったことが印象に残った。
 戦争の本質を垣間見る機会も少なく、かつ近年はハイテク兵器の登場が、戦争を痛みのないスマートなものと錯覚させる中で、その悲惨さと非人道性を重く受け止め、平和を希求する活動を自発的に行っていることを知り、自分たちが平和行進、署名、集会などの平和に関するとりくみを継続して行うことの意味、そして必要性を感じた。草の根の反戦・反核運動が今日の平穏な日本を少なからず支えているということを肝に銘じておかねばと思う。
 殺りくの二十世紀と決別し、野蛮な紛争や核戦争の恐怖から開放された二十一世紀を構築するため、自分たちが何をすべきか、何ができるのかという問題意識を養えただけでも有意義だった。 
  
沖縄航空支部 桑原陽一さん


永井博士の生きざま見た
 永井隆記念館を訪れました。博士の足跡をたどるうち、博士の残したメッセージが鮮烈に私の胸の中に飛び込んできました。さらに、今の私たちにとっては、当たり前すぎて見失いつつあるけれど、人間が人間らしく生きていくうえで一番基本となる平和な世の中を守っていくということについて、決意を新たにさせられました。
 博士の残した言葉に、「如己愛人」という言葉があります。それは、自分と同じように他人を愛しなさいという意味で、「わがいとし子よ、如己堂に住む者よ、どうかその名にふさわしい愛の生活を送っておくれ」と二人の子どもたちへの遺言としたのでした。
 人々の心が疲弊している中、我を忘れて人のために生きた博士の姿は、今なお私たちの胸に深い感動と新鮮な驚きを呼び起こすのです。私自身この度永井博士の生きざまをたどることによって、平和を守るために努力することは当然のこと、新しい世紀を人間が人間として尊重される時代とするために行動を起こすことの大切さを説かれたような気がします。 
  
中国支部 三島尚登さん


折り鶴に願いをたくし
青年部が献納
 全運輸青年部は、世界の恒久平和を願い、二度と同じ過ちを繰り返さないために、八月三日広島・七日長崎で平和の折鶴を献納しました。
 いまもなお、核兵器によって心と体の傷をかかえながら苦しんでいる人達がおり、地球上では戦争や地域紛争が後をたたず、三万発の核兵器が存在しています。インドとパキスタンの核実験以降、核兵器をめぐってますます緊張が高まり、今般のユーゴスラビア空爆では、NATO軍が核兵器使用を示唆したように、世界は危険な道をたどろうとしています。また、日本では五月に「新ガイドライン関連法」を強行成立させるなど、軍事への足音が聞こえてきます。二十一世紀を目前にして、青年一人ひとりが世界平和を築くために何をしたらいいのか考えなければいけません。




99人勧速報 公務労働者の労働条件守れ
史上最悪の人事院勧告
年収大幅ダウン
 人事院は、今夏勧告において年収大幅ダウンとなる、史上最低のベアと史上最大の一時金引下げの勧告を行いました。また、九九年夏季闘争の争点となった公務員賃金のトリプル改悪(月例給・一時金・調整手当)のうち調整手当見直しについては、中央・地方でのたたかいにより、見送ることとなりました。

無責任な人事院
 「戦後最悪の不況、生活・雇用の危機」のもとで、今春闘の民間賃上げ相場が史上最低に押さえ込まれ、「産業再生法」に代表されるように、国・大企業あげてのリストラ「合理化」攻撃が強まっています。
 このような情勢でたたかわれた九九春闘は、人事院が「民間準拠」に固執するなかで、月例給・一時金・調整手当という公務員賃金の”トリプル改悪”の阻止が最大の焦点となりました。
 国公労連・全運輸は、公務労組連絡会に決集し、「行革」反対・悪法阻止の国民的共同行動と連携しつつ、公務員賃金抑制反対、生活改善できる賃金引き上げ、調整手当改悪反対等、公務労働者の切実な諸要求実現をめざして全力でたたかいました。
 そういった状況を踏まえ人事院は、一般職国家公務員の給与を四月に遡り、平均〇・二八%(一、〇五四円)の引き上げとした昨年をさらに下回る史上最低の勧告を行いました。
 また、一時金の〇・三月もの大幅削減によって、年収ベースで初めて賃金ダウンとなる、極めて不当な内容です。
 さらに、行(一)職での配分傾向をみると、「早期立ち上がり型の俸給カーブ」と称して、二八歳から三七歳相当の各級号俸を最高引き上げ率(〇・六%)とする一方、若年層や高齢者相当は〇・一%程度に押さえ込まれています。
一時金の大幅削減強行
 人事院は、民間企業の春季賃金改定状況から、産業間・企業間の格差が拡大し、平均では過去最低の賃金引き上げにとどまり、ベースアップの中止や賃金カットを行う事業所が増加するなど、厳しい状況にあるとしています。
 さらに、人事院の民間調査による官民の給与格差が平均一、〇五四円となるとし、一時金についても民間の動向(年間の支給割合四・九五月)に合わせ、史上最低のベアと一時金(ボーナス)の〇・三月分引き下げを強行しました。
 一時金は、現行支給月数年間五・二五月分を〇・三月分減の四・九五月分とし、十年ぶりに五ケ月を割り込む大幅な改悪となります。
 年収ベースで初めて賃下げ(平均九五、〇〇〇円減、一・五%減)になるなど、極めて不当であり、断じて容認できるものではありません。
 育児休業中の一時金支給については、来年一月より制度の改善を行うことに踏みきりました。現行は、基準日に育児休業の場合、支給対象外とされていましたが、算定期間に勤務実績があれば支給されることになり、私たちの要求に応えたものとなっています。

調整手当は見送り
 調整手当「見直し」に関して「報告」では、「地域別の給与配分の一層の適正化を図るため、引き続き検討をすすめ、支給地域及び支給区分等の見直しについて成案を得ることとする」として、今回の勧告では見送りました。
 しかし、人事院は従来手法により「見直し」を早期に行う姿勢を変えていないことから、調整手当のあり方についての要求政策の確立を含め、一方的な「見直し」をさせないたたかいを引き続き強める必要があります。

不十分な公務員制度
 公務運営の改善に関する報告として、(1)公務員倫理の確立、(2)多様な有為の人材の確保、(3)能力・適性に基づく人事管理の推進、等その多くが、政府のすすめる「行革」に対応するものであり、公務員制度調査会の「基本答申」を意識したものです。
 「能力・業績主義」強化反対、公務員制度の民主化を求める観点から、総務庁の動向を監視するなどとりくみを強化する必要があります。
 また、国家公務員法が七月一日に改正され、「新再任用制度」が発足することになりました。
 人事院は今後、対象者や給与、勤務時間について整備していくとしていますが、厳しい定員削減計画や共済年金の支給年齢繰り延べがせまっている中、今後も人事院、総務庁に制度の改善を求めるとりくみが必要です。




人 勧 要 旨
 【給与改定】

▽官民給与の格差・配分
 一、給与実態調査によると、今年4月の定期昇給分を除く民間の給与は、国家公務員給与を1,064円(0.28%)上回っている。

 一、引き上げ分の内訳は、俸給979円、はねかえり分66円とする。格差の20円は配分せず。

▽改定内容
 一、初任給(行(一)職)は、T種184,200円(据え置き)、U種は、174,400円(現行174,200円)、V種は、141,900円(現行141,700円)とする。

 一、行政職(1)十級及び十一級はベアの見送り、九級は抑制的な改定引き上げ額(200〜2,000円)

 一、期末・勤勉手当等 年間支給月数6.26月分→4.96月分(期末手当で削減)
 本年度、(六月期2.20月分)、十二月期2.60月分→2.26月分、3月期0.66月分→0.60月分
 来年度以降は、六月期2.06月分、十二月期2.36月分、3月期0.66月分

 一、育児休業者への期末・勤勉手当等、勤務実績がある者に在職期間に応じて支給

 一、調整手当は、支給地域等の見直しについて引き続き検討

 一、給与制度の改善方向
 (1)職務や個人の能力・実績を反映した重点的な給与配分
 (2)専門的なスタッフ職を活用した多様な給与処遇
 (3)俸給体系の基本的見直し(号俸構成、昇給制度等)