ZEN-UN-YU 全運輸労働組合
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機関紙「全運輸」

2008年
04月20日
05月05日
合併号
(1087号)

要求で団結し 職場に真の労働組合をつくろう

国民のための行政を確立しよう


■1面

驚愕の不当判決

■2〜3面

不当な逆転有罪判決に職場から怒りの声
  無罪を勝ちとるまでたたかい抜こう!!

要求実現めざして頑張ろう
  待遇改善のとりくみ(3)

働き方に問題あり!
  メンタルヘルスについて考える―その3―

組織強化が“命”


「全運輸」 1面
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4.11東京高裁

驚愕の不当判決

 2008年4月11日、日航907便事故裁判控訴審判決公判が開かれ、東京高裁の須田ッ(まさる)裁判長は、被告両名を無罪とした第一審判決を「証拠の評価を誤った重大な事実誤認がある」として破棄、訓練生に対し禁錮1年(執行猶予3年)、訓練監督者に対し禁錮1年6か月(執行猶予3年)という、極めて不当な逆転有罪判決を言い渡しました。

 01年1月31日、羽田発那覇行の日航907便とプサン発成田行の日航958便が、静岡県焼津市上空で異常接近し907便の乗客・乗員が負傷、両機を管制していた2名の管制官が業務上過失傷害罪で起訴されました。
 06年3月20日、東京地裁は、(1)管制官の指示には実質的危険性はない、(2)管制官に異常接近と負傷者発生の予見可能性・義務はない、(3)管制指示と結果に相当因果関係はない、等として無罪判決を下しました。また判決では、「この事故で刑事責任を個人に追及することは相当ではない」とも言及、これは、全運輸が主張する再発防止を優先する真の事故調査体制確立への大きな一歩となりました。
 07年9月4日から始まった控訴審では、すべての証人が弁護側主張を補強する一方、検察主張は何一つ立証されず、検察官が作文した調書の訂正を証人が求めても応じない等、でたらめな調書作成も明らかになりました。
 しかし東京高裁は、公判での証言や証拠を無視し、検察の主張を丸のみする極めて不当な判決を行いました。
 このように、日本の司法制度の深刻な現状を浮き彫りにした反国民的な判決に対し、全運輸は上告して最後までたたかいます。

「全運輸」 2〜3面
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不当な逆転有罪判決に職場から怒りの声
無罪を勝ちとるまでたたかい抜こう!!

不当判決の解説

判決内容の不当さが鮮明に

 日航907便事故裁判控訴審判決公判において、東京高裁(須田ッ裁判長)は、第一審の無罪判決を破棄し、訓練生に対して禁錮1年(執行猶予3年)、訓練監督者に対して禁錮1年6か月(執行猶予3年)という、極めて不当な逆転有罪判決を言い渡しました。
 判決理由の主な論点は、(1)被告人両名の907便に対する降下指示と乗客らの負傷には相当因果関係が認められる、(2)日航907便の乗客らに負傷という結果が生じる恐れがあるという「因果の経過の基本的部分」について予見可能性があった、(3)日航907便に対して発出した降下指示は、急激な措置を取ることを余儀なくさせることになる可能性が十分ある、実質的に見ても極めて危険な管制指示であって、刑法上の注意義務違反にあたる、というものです。
 判決理由の読み上げが進むにつれて、「最初に有罪ありき」という裁判官の予断と偏見に凝り固まった判決であることが明らかになりました。

裁判所自ら証言をつまみ食い

 裁判長は、控訴審の公判において日航907便機長や日航958便機長が、「今回のケースにおいては危険と感じない」などと証言したことはまったく無視、証言をつまみ食いして一般論と片付けています。また、管制官が管制指示を発出するには、パイロットが直ちに行動を起こさないことや、レーダーの表示が最大10秒近く遅れることなどを考慮して適切な管制指示を出さなければならないとする一方、刻々と状況が変化するTCAS(航空機衝突防止装置)のRA(回避指示)の予見可能性については、「運航票やレーダーで管制官は正確な情報が把握でき、予見することができる」とするなど、矛盾した理由を述べています。さらに、「TCASのRAの回避方向と管制官の適切な回避指示は同じであり予見できる」とし、現場実態とまったく違う事実を作り上げています。
 1,000フィートの垂直間隔についても、第一審・控訴審をとおして、すべての証人が危険ではないとしているのに、現場をまったく知らない裁判官が具体的な定義を一切明確にせず、勝手に危険と判断しています。さらに、TCASのRAと管制指示の関係については、当時の本省航空局管制課の課長補佐が、「TCASのRAが作動すれば管制指示から離脱する」と明確に証言しているにもかかわらず、裁判官はこの証言もまったく無視して、RA解消後には管制指示高度に遅滞なく復帰することが求められていることなどをあげ、管制指示からは離脱しないと結論づけました。

裁判官は検察官役も?

 これらのことは、控訴審第4回公判において裁判長が「求釈明」で検察側の主張を拡大解釈したことと併せて、最初から有罪ありきで公判を進め、第一審・控訴審をつうじて何一つ立証できなかった検察の主張を、何一つ科学的で明確な理由もなしに有罪判決を下すという、茶番ともいうべき実態を明確にしています。
 全運輸を含む弁護団は、この極めて不当な判決を再度覆すために、最高裁判所に上告する予定です。

再発防止にむけて全力でたたかおう

 今回の東京高裁の判決は、真の航空事故調査体制の確立を図り、国民の安全・安心を確保する観点から見れば、反国民的判決です。また、科学的評価を一切せずに控訴審を最初から有罪ありきで進めてきた東京高裁や、無理矢理個人責任を追及する捜査当局の態度は、冤罪が蔓延する現在の日本の司法制度の深刻な問題をも象徴するものです。
 全運輸は、仲間の雇用と身分を守り、国際的な流れである、個人責任の追及よりも再発防止を優先する、真の航空事故調査体制の確立にむけたたたかいを引き続き全力で進めます。
 全国の職場のみなさんのご支援とご協力をお願いするものです。



要求実現めざして頑張ろう
待遇改善のとりくみ(3)

 前号に引き続き、各課題別の重点要求について待遇改善委員会に聞きました。

諸手当のポイント

Q:諸手当の重点要求は?
:燃料高騰の状況にあって、寒冷地手当の改善が重要となっています。人事院は、96年勧告改悪に続き04年勧告で、支給額について約4割引き下げる改悪を強行しており、生活実態に基づいた改善を求めます。また、支給対象地域の拡大及び支給対象となっていない単身赴任者留守家族や再任用職員、定員外職員への適用拡大を求めます。
 さらに、燃料高騰は、マイカー通勤者にも大きな負担となっています。全運輸には、公共交通機関を利用できない職場が多く、現状考慮されていない車両維持費の考慮も含め改善を求めます。
 加えて、単身赴任者が増加するなかで、単身赴任手当支給額の改善も引き続き重点として要求する必要があります。また、「官民較差内」となっている基礎額を比較対象給与からはずすことや、単身赴任中に生じるやむを得ない別居状態などにも適用されるよう改善も求めます。

Q:特殊勤務手当の重点については?
:07年4月から、船舶測度業務が高所作業手当の支給対象となりましが、その支給要件は全作業の6割にあたる10メートル以上の高さの業務となっています。しかし、造船所や建造中の船舶等は大変危険な場所であることから、殆どの作業が支給対象となるよう5メートル以上への支給範囲の拡大を求めます。
 航空管制手当については、08年度予算で羽田・東京管制部の管制業務に対し単価の3割切り上げが認められました。これからは、これをバネに管制業務全体への単価アップを求めます。
 さらに、08年予算で航空・鉄道事故調査委員会の鉄道調査官に災害応急作業等手当が認められたことから、事故支援業務に携わる、運輸・航空職場、職員への適用拡大を求めます。

Q:手当改悪(廃止)の動きについては?
:人事院は、07勧告及び春闘要求への回答において住居手当の廃止、特地勤務手当の「見直し」について言及しています。ともに、生活に欠かせない重要な手当であり、改悪(廃止)阻止を強く要求します。(続く)



働き方に問題あり!
メンタルヘルスについて考える―その3―

労働安全衛生活動

 労働安全衛生法は労働者の命と健康を守るための法律で、その条文には「労働者は事業者、その他関係者が実施する災害防止活動に協力しなければならない」とあります。受身的な参加ではなく、協力的でないと本当の意味での現場体制や労働条件の改善につながりません。そして、職場内の命と健康を守る「労働安全衛生活動」が重要な要素になってきます。

リスクアセスメント

 「職場に根付いた問題を取り上げて対策をとれるような枠組みを、労働者・労働組合が積極的に参加し現場を変えていく」、その活動の中心となるのがリスクアセスメントです。
 リスクアセスメントは、職場内の健康リスクを評価し、そのリスクを下げる活動、いわゆる予防活動のことを言い、安全性や健康を脅かす源を「ハザード」と呼びます。疲労や過労の原因になる時間的ハザードや心理的空間のハザードなどを確定し、それがどういう条件下で過労やうつ病を引き起こすようなリスクに繋がるのかを見極め、コントロールすることに力を注いでいかなければなりません。

時間的ハザード

 最近の傾向として、長時間労働の問題が増えてきています。
 残業時間が増えると、うつ病、心臓疾患や過労死などが増えていくとされ、労災判定基準に適用されています。
 残業時間が増えると疲労回復のための休息や睡眠時間が圧縮され、健康リスクが高まる状況になります。この疲労回復が阻害される状況を時間的ハザードとして捉え、疲労回復のための休息や睡眠時間を確保することを考えていく必要があります。
 ヨーロッパなどでの対策例では、労働時間を圧縮するのではなく、勤務間隔に一定時間を確保するとして、次の勤務までの間隔が11時間を切ることがあってはならないとされるものもあります。その結果、勤務間隔を確保するために残業をした場合、次の日は遅く出勤することになります。
 次回は最終回です。これまでの話をまとめていきます。



組織強化が“命”

「語り合いでつながる

 前回は、労働組合はつながりからなる組織だと話しました。つながることで、多くの仲間とともに活動が出来るようになります。そのためには、語り合うことが大切です。自分の思いを伝え、そして相手の思い、仲間の思いを知ることが無ければ、結局は独りよがりの活動となってしまうからです。実りある組合活動とするために、日頃から仲間と語り合うことを心がけていきましょう。

希望が持てる職場

 さて、職場には経験を積んだ先輩方から、これから経験を積んでいく若い世代の「青年」まで幅広い世代の人達がいます。中でも青年は、職場の次の世代を担う役割があります。青年が将来に希望を持てる職場でなければ、今ある職場に明るい未来は無いと言えるでしょう。

青年が自らとりくむ

 青年の「将来への希望を持てる職場づくり」は、処遇の改善をはかることと併せて、青年の独自性を尊重しながらとりくみをすすめていくことが大切です。「他人任せでは何も解決できない、自らの要求は自らが先頭に立って行動していく」ことが組合活動の基本だからです。そのためには、これまで先輩達がとりくんできた運動の成果や、自分たちに与えられた権利を知っておくことも必要です。私たちをとりまく情勢や権利意識を「学習」で深めることによって「要求」が生まれ、とりくみをすすめていくことができます。

ひとりぼっちではない

 新規採用者の方については、これから公務員としての誇りと自覚をもって働いていかれることと思います。私たち労働組合は、新規採用者のこれからの生活が実りあるものとなるよう活動しています。「語り合う」ことで多くの仲間と連帯し、「決してひとりぼっちではない」職場づくりに一緒にとりくんでいきましょう。


 


 

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