ZEN-UN-YU 全運輸労働組合
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機関紙「全運輸」
2008年
01月05日号
(1081号)
新春

■1面

新春のあいさつ

■4〜5面

国土交通共闘の発展をめざして
 4単組委員長新春座談会


「全運輸」 1面
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 機関紙「全運輸」は、今年も全国の皆さんとともに、より良い紙面をめざします。
 組合員が主人公の機関紙「全運輸」を今年も宜しくお願いします。

 「全運輸教宣部一同」

(寝)ては醒め起きては現(うつつ)、我が国はどうも素直に生きられぬ
 昨年9月13日、安倍前首相はいきなり辞意を表明した。アメリカとともに、アメリカのために日本を旧軍事国に戻そうとする彼の野望は消えた。ただ、自民党にはその野望を引き継ぎたいとの気持ちが強く、いまなお、新テロ法なるものの成立に躍起になっている。
 いつになったら日本人は、高楊枝の隠遁生活ができるのだろうか。

いぶんと壊してくれたねブッシュさん、わたしゃ(イラク)自力で直したい
 イラクに平和を回復するとして未だにイラクの地に居座っている米軍。平和どころかアチコチで住民が殺されている惨状をどのように米国はみているのだろうか。大変であろうが、自国の再建は主権を持ったその国で行うのが筋というもの。軍事を背景にした平和維持はローマ帝国でも行っていない。歴史は様々なことを教えてくれている。人は歴史を顧みながら、将来に向け時を刻むのではなかろうか。

ずからが主役といわれる組合員、役員やれと言われりゃ「そりゃ困る」
 ほとんどの支部や分会では、正月を迎えると、「役員もあと半年」と思われる方が多いのではないだろうか。確かに役員は苦労だけ多くて益になることは少ないかもしれない。現在、国家公務員への攻撃は国会を中心にわき起こっている。職場では定員削減が横行し、第二の人生も思うようにはいかない状態が作られようとしている。
  こうした時、人は誰かとともに反撃しようとするものである。人生の一こまを「皆のため」に夢≠語りながら使うことも元旦の計に入らないものだろうか。

 (題字・文とも 熊谷俊介中央執行委員長)

 



「全運輸」 4〜5面
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国土交通共闘の発展をめざして

〜4単組委員長新春座談会〜

 2008年新春を迎えるにあたって、国土交通共闘4単組の委員長にお集まりいただき、各単組がかかえている課題や職場の状況と、これからどういう運動をすすめていったらいいのか、国土交運共闘としての共同の発展なども含め、今年の抱負と展望について語り合っていただきました。

安藤 今日の進行を勤めさせていただきます事務局長の安藤です。委員長座談会は三年ぶりで、この間委員長さんがお代わりになったところもありますので、初めに自己紹介も含め、それぞれの単組の現状をお話しいただきたいと思います。
下元 昨年九月の大会で全港建の委員長になりました下元といいます。
  全港建は、昨年の大会で従来からの憲法と組織拡大の二つの柱に加え、生公連運動という公共事業の民主化を図る運動を三本目の柱に掲げました。
 今、職場では、将来が見えなくなっているということを感じます。自分たちの職場が構造改革で破壊されようとしているなかで、憲法を守る運動と生公連運動は、そうした攻撃を跳ね返して未来を作る運動だと思っています。その運動を誰がやるのかと言えば、やはり労働組合がその役割を担わなければならない。「未来を作るのが組合の役割」ということを、浸透させていきたいと思います。
加藤 同じく、新しく全建労委員長になりました、加藤です。
 いま職場では、職員以外の皆さんに頼らなければ建設行政が進まないという状況になっています。一九九〇年と比べ、職員が二千人減ったのに対し、委託・非常勤職員が五千人増えて約一万五千人となっています。こうした委託・非常勤職員が「雇用継続保障は一年だけ」、「ダンピングで賃下げ」など本当に大変な状況ですから、組織化も視野に、何とかしなければいけないと思っています。
 今年の星座占いで、私の牡羊座は、「新たなる大きなことが始まる年。目標に向かって前進」だそうですから、二〇〇八年を精一杯がんばりたいと思います。

未来をつくるのが労働組合の役割り

熊谷 全運輸の熊谷です。
昨年の九月に委員長に選出されて、今、三期目に入っています。
 全運輸は、陸海空の交通に関わる職員で構成された組合ですので、その目標とする安全行政に組合としてどう関わっていくのかということが課題です。陸海空の安全行政は、それぞれが単発的で、地域における一貫性があまりありません。それを指摘しながら有機的な交通体系を求める運動にとりくんでいます。
 一方で、交通の安全を保っていくべき人間が、定員削減にさらされ、自分の周りのことをこなすのに精一杯で、本来の国家公務員として国民に目を向けられるような状況でなくなってきています。人間とシステムとの関係で解決可能なのか、一人の人間がマルチの仕事をすることが可能なのか、ただし、その限界が来たときにどう安全を確保していくかなど、さまざまな課題があります。
冨安 全気象の冨安です。二〇〇四年に委員長になりまして、四人のなかでは最古参となります。
 気象庁は、二〇○一年の省庁再編で実施庁となり、独立行政法人に向けた検討が義務付けられ、二〇〇六年には測候所の全廃と気象研究所の独法化が閣議決定されましたが、気象庁本体についても、「時間切れ」というだけで、火種は残されています。国土交通共闘に結集し、火種を消していく必要があると思っています。
 毎年九〇人くらいの定員純減を、今は退職者で吸収できていますが、今後は省庁間配転も考えられる状況なので、職員の働く権利にもしっかりとりくまなければならないと思います。
 職場では生き残りをかけていろんな仕事が企画されていますが、新規業務をやるにしても、それをやってよかったと末端からトップまでが言えるような業務体制を作ることを、労働組合として提言をしていきたいと思っています。
安藤 共通して、どの単組も厳しい状況に置かれているのではないかと思います。下元委員長のお話にあったように、将来が見えなくなっているなかで未来を作る運動が必要だということで、職場の情勢について、もう少し具体的なこともお話しいただきたいと思います。
熊谷 自動車検査と航空大学校が独法化され、航空管制は残りましたが、気象庁と同様、まだ火種が残っています。また、独法化された自動車検査と対になって仕事をしている登録業務も独法化せよという議論がされています。航空局も自動車登録も独法化するということになれば、残りは運輸局の事務官の一部と本省しか残らない。しかも、地方分権でやられて国家公務員としての身分がなくなった場合、労働組合として内外の攻撃にどう立ち向かっていくのか、力量が試されると思います。
加藤 地方分権改革推進委員会の「中間的な取りまとめ」が出され、道路では、「全ての国道の維持管理を」、河川では、「全国一〇九河川のうち、一都道府県で完結する五三河川を」都道府県に移そうという基本方向が示されました。こうなると、ほとんどの事務所・出張所が無くなるという問題で、国家公務員の身分も、雇用そのものも危険な情勢です。
 ただ、「三位一体の改革」で地方は痛みを感じています。地場産業の建設業界も厳しい状況にあって、「直轄が地方から撤退したら困る」という声があります。こうした建設業界や地方自治体の仲間とともに運動を進めて行きたいと思っています。
 大きな流れを止めるために、一つは建設産別の仲間とのウィングを作り、もう一つは自治体も含めた公務員の仲間とのウィングを作り、二つのウィングを広げて羽ばたいて行ければと、考えています。

労働組合として力量が試される時

富安 独法の検討がされるなかで、「気象庁の業務の重要性は分かるが、公務員でやらなければならないのですか」という議論もされました。専門性や特殊性、公務員としての本来の業務との関係をもっと整理していく必要があると思っています。土砂災害警戒情報は、受け取った自治体はすぐに避難勧告の検討をしなければならない位置づけになっています。しかし、避難勧告となると大変なお金がかかるわけで、情報が出たからと言って簡単にはできません。そういう地方の実情を無視して独善的に情報を出せばよいということにはなりません。自治体や防災機関も含め、国土交通共闘のなかでも議論もしながら、地域の防災システムを考えなければならないと思っています。
下元 今、職場にゆとりが無く、きちんとした仕事がしたいと思っても時間が無い、人との連携も取れない、定員削減の結果長時間労働に追い込まれ、家庭生活も社会生活もできないという状況で、心の病も増えている。そのなかで、長時間労働にクサビを打つことが大事だと思います。昨年の三〇分の労働時間延長を放置しては、労働組合の意味は無いと思います。
行政の問題で言えば、全建労さんと同じで、公共事業が拠点主義となり、自治体の財政難もあって地方では激減しています。これでは中小企業がつぶれるのがあたりまえで、構造改革路線に対して、地方から反撃が起こって来ています。
この間の参議院選挙でも、それに対して「ノー」が突きつけられており、構造改革がうまくいっていないということもちゃんと見て、その裾野が広がったなかに、自分たちがどう手を広げていくか、組合としてどう確信を持って進んでいくかが重要だと思います。
安藤 職場が大変になっているなかで、組合員にどういうとりくみが求められているのか、それぞれの考えをお聞かせください。
加藤 年齢構成に山があり、四級昇格も厳しいという実態から、新たな「要求施策作り」にチャレンジしているところです。また、職場で忙しくなっている要因でもある入札制度等の問題では、本来の「政財官の癒着を断ち切る」という立場に立たずに制度いじりがされて、そのため職場にゆとりが無い状況にあるのは、他の単組と同じです。
 そういうギリギリの仕事をやっているがゆえに、技術的なノウハウを高める機会も少なく、事務的な行政マンにならざるを得ないというジレンマも抱えています。そういうなかで、自分たちの仕事を見つめ直すということが、今、職場で求められるような気がします。東北ではここ数年、それを「行政研究集会」として国土交通共闘で一緒にとりくんできました。難しく考えず「仕事を見つめ直す会」として広がることを期待しています。

自らの仕事を見つめ直すとりくみを

富安 気象庁では、技術の高度化がものすごく急になっていて、それについていくのに現場は非常に苦労しています。新しい技術に対応していくため、体に変調をきたす人が多くなっており、そこをどう改善するかということについて、話をしていかなければならないと思っています。
 自分の仕事の結果がどう使われているか、ユーザーの声も聞きながら仕事に確信を持つとりくみも必要だし、行き過ぎた労働強化に対しては、民主的な規制をかけていいかなければならないでしょう。
 組織の関係がズタズタになってきていて、このままではどこかで崩壊しかねない状況です。人と人とのつながりをどう取って行くのか考える必要があると思います。
下元 一つは、信頼を作るというのがキーワードだと思います。
 職場の現状を変えていくにも、国民と共に変えていくということが切り離せないというのが一つ。もう一つは、公務員制度改革の分断を許さないたたかいが重要だと思います。
 三つ目に、組織の強化拡大の課題があります。組織のなかだけではなく、委託や非常勤の人も含め、あるいは県国公とか県労連とかという視野で見ていくことが必要で、それが前の二つの課題にとりくむに当たっても、相乗効果があるのではないかと思います。
熊谷 今、公務員のあり方が変わってきていると思うが、我々の世代はもう公務員を去って行くだけだけれども、去る前にもう一度、後輩、あるいは、国民に対して、どういう視野において仕事をするのかということを考えて欲しいと思います。公務員としてのプロ意識で職場を見るということが大切で、そういう個人の集まりが、集団であり、組織であって、常に自分をブラッシュアップしていくことが必要だと思います。

国土交通共闘ならではの政策提起を

安藤 それでは、これからの公務労働をどう展望していくのかということについて、一つは、労働基本権回復の課題とも関連して、労働条件改善の課題にどうとりくむのかという観点から、もう一つは、国民のための国土交通行政の確立を目指すというテーマについて、国土交通省という官庁ができたというメリットをどう生かすかという観点で、お話しいただければと思います。
富安 労働協約締結権が返ってきて、労働組合が本当の意味での労働組合になる時期がやって来ようとしてるなかで、国土交通共闘が労働条件を守るという点で十分な力が発揮できる体制づくりを念頭において、議論を進めて行かなければならないと思います。給与構造改革や人事評価制度の試行において、当局の先走りを許していないという到達点をしっかり認識し、こういう関心の高いとりくみで共闘の力を発揮することで展望は開けると思います。
 仕事の面では、せっかく国土交通省というものができたのですから、国土交通省ならではの政策というものを、当局から出て来ないのであれば労働組合として出していくべきだと思います。
熊谷 公務員制度で言えば、政府は、労働基本権の前に成績・能力主義を出してきて、成績主義でがんじがらめにした上で協約締結権が返されても、どう使うのか難しい。その時間的なずれをなくすような運動をしていかなければならないと思います。
 もう一つは、国公労働者の賃金が、言われているように高いとは思いません。
政府と財界が非正規労働者を増やしてきた結果、まわりが低くなりすぎているのであって、今の労働者の賃金の見方はあまりにも低レベルになりすぎていると思います。日本の労働者は2つに分断されていますが、これで憲法問題をたたかえるのか、生存権問題もたたかえるのかという、労働者としてどうあるべきなのかという議論を進めるべきだと思います。
 政策提言の課題では、有機的な関わりがもっと出てくると思うのと、例えば大気汚染に対して、それぞれ考えていることを集約すればもっと力強いものになると思います。

国民のための行政へ力をあわせよう

下元 どの問題も公務員だけで前進することはありえず、社会的にどうなのかというものが問われると思います。賃金一つとっても自分たちだけで上げるのは無理で、そういう視点で考えなければなりません。
 「局益あって省益なし」と言われるように、国土交通省全体でなにかを発信していくということができていないなかで、労働組合の社会的な地位を向上するために、環境問題、特に、温暖化の問題で、当局がなかなか言えないような問題をやっていくべきではないかと思います。
 国公産別としてやらなければならないのは当然ですが、建設産別として六〇〇万人の共闘があり、また、交運関係にも何百万もいるので、それも合わせると一千万という日本の労働者の二割を超えるような壮大な共闘を築けるということも視野に入れてやっていくことも必要ではないかと思っています。
加藤 公務労働者への「バッシング」が強まってやまないのは、国鉄の民営化と同様に、公務員をい縮・分断させ「東になった運動」を妨害していると思いますね。
 そこに「労働基本権回復」の話ですが、背景に「二〇一一年のプライマリーバランス」、「総人件費はGDP比で二分の一」という法律がありますから、私は、『労働基本権を渡す」と言われても、手放しで喜べない、逆に危険なものだと思っています。
 厳しい情勢は一方で、「構造改革」による「国民生活の悪化」が具体的に見えてくることにもなるので、そこで「実は、公務労働者は国民の味方」という接点が見えやすくなると思っています。
 国土交通共闘としては、「地球環境問題」で果たす役割は大きいと思います。
そういう行政研究を重ねて政策化し、春闘では統一ビラでも作れればいいなと思っています。
安藤 最後に、組合員に向けて一言メッセージをいただきたいと思います。
熊谷 情勢は暗いですがあきらめてはいけない。一人でも多くの人が組合に結集することが、組織を守り、自分たちの生活も向上させるし、日本の発展にもつながるという意識を持っていただければいいと思います。
富安 行政民主化運動で対話と懇談が強調されますが、ユーザーの方々との対話だけではなく、職場のなかでの対話と懇談も大事にしていかなければならないと思います。言葉を大切に語り合う職場作りをしていきたいと思います。
加藤 全国建設研究交流集会で、安斎育郎先生から、「『憲法を守る』から『憲法で守る』という観点で」と言われて感銘を受けました。私達も「憲法で」安全・安心な地域を守っていく、そういう一年にしたいと思います。
下元 行政が国民から縁遠かったり、国民のためになっていないということがあると思います。国土交通共闘に対する期待として、国民が民主化を求める声があり、四つの単組が力を合わせて、国民のための行政を進めていかなければならないと思います。
安藤 お忙しいなか、長時間お話いただきありがとうございました。


 

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