ZEN-UN-YU 全運輸労働組合
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機関紙「全運輸」
2004年
11月05日号
(1015号)
要求で団結し 職場に真の労働組合をつくろう

国民のための行政を確立しよう

■1面

不当判決糾弾!
 国公権利裁判判決
 原告の訴え全面棄却

躍動

■2〜3面

日航907便事故裁判
 第2回公判 証人尋問はじまる

全運輸 怒り渦巻く 人事院交渉

学習・交流・行動しよう!
 第3回全国青年運動推進会議

2004
 人事院勧告 解説 「地域給」
 その2

■4面

運太郎と憲子の憲法問答
 その1


「全運輸」 1面
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不当判決糾弾!

国公権利裁判判決
原告の訴え全面棄却

 「不利益遡及は許さない!国公権利裁判」は、2003年3月5日に提訴して以来、10回の口頭弁論を経て、10月21日13時30分から東京地裁103号大法廷で判決の言い渡しがありました。
 全運輸からも、裁判所前宣伝行動や傍聴行動、報告集会に9名の原告と本部あわせて16名が参加しました。

原告の訴えをいずれも棄却

 東京地裁の傍聴席は、原告団・弁護団・傍聴者あわせて108名などが入廷し満席となりました。
 そして、全員の目が裁判長に注がれるなか、難波裁判長が硬い表情で発した言葉は、何と「判決主文は、1.原告らの請求をいずれも棄却する。2.訴訟費用は原告らの負担とする。後は判決要旨を見てほしい」というものでした。あっという間の不当判決言い渡しに、法廷内はあっけにとられ、怒りに包まれました。

怒りのシュプレヒコールを唱和

 裁判傍聴行動と併行して、裁判所の前では、「裁判支援行動」が行われていましたが、そこへ国公労連太田中執が裁判所から「不当判決」を掲げて飛び出してきました。
 これを見た参加者は、すぐさま東京地裁に「不当判決糾弾!」の怒りのシュプレヒコールを浴びせました。

たたかいはあらたな局面へ

 判決後、「判決報告集会」が星陵会館で行われ、主催者挨拶にたった国公労連堀口委員長は、「判決は、請求を全て棄却するという到底受け容れることのできないものであり、判決を乗りこえるため控訴を含めた対応の討議を早急にすすめる」と決意を述べました。
 続いて、弁護団からは判決内容についての解説があり、憲法28条に基づいてマイナス勧告にあたり政府・人事院が労働組合と交渉を重ねる必要があったという原告の主張に対しては、「国家公務員には交渉する権利はなく、政府・人事院に交渉義務はない」という極めて不当な判決と説明がありました。また、国公労働者の労働基本権を保障しろという主旨のILO勧告に応じていない点については、「国内措置の指針にすぎず、法的拘束力は無い」としていること、さらに不利益不遡及の判例については、「民間労働者に対するものであって勤務条件法定主義の国家公務員にはただちにあてはめることはできない」など、私たちの訴えに対し正面から応えていないずるい判決だと批判しました。
 その後、国公労連小田川書記長から控訴にむけた今後の運動提起と、各参加者からそれに応える決意表明があり、最後に団結ガンバローで閉会しました。
 たたかいは新たな局面を迎えました。全運輸も引き続き裁判勝利にむけ奮闘しますので、職場の皆さんの結集をお願いします。

全運輸原告の怒りの声

 私たち国公労働者の声に全くこたえない判決にあ然としてしまいました。頭にくる!!

 中国支部 秦 日出海さん

 判決は僅か5秒、「棄却」、「費用は原告負担」の二言。このままでは納得できない。

 北陸信越支部 市川良文さん

 裁判官のコメントを期待していた自分が悲しくなった。国と裁判官には怒りを覚える。こんなことが続けば、この国の人も社会もとんでもないところへいってしまうような気がします。

 北海支部 今 武さん

 ひたすら違法ではないという今回の判決。国公労働者の無権利はあたりまえという判決には納得がいかない。今後もたたかう決意を新たにした。

 東北支部 後藤明広さん

 私たちのまともな主張が裁判官に伝わらなかったのは残念。忘れられない判決でたたかう決意がつよまった。

 北海航空支部 上原 正誠さん

23番目の支部誕生

航大労組定期大会

 10月7〜8日、独立行政法人航空大学校宮崎本校大会議室において、第5回航空大学校労働組合定期大会を開催しました。

航大当局の暴走は許さない!

 大会開催にあたって武田独法航大委員長(全運輸副委員長)は、この大会が支部結成大会として位置づけられていることに触れ、「政府が名指しで独立行政法人の非公務員化や整理統合を表明していることなど、厳しい情勢ではあるものの、今大会で、しっかり総括して、たたかいの方針確立を図らなければならない」と挨拶しました。
 藤本全運輸九州地区協議会議長、九州航空支部宮崎分会の岩下分会長からは、憲法改悪の動きなど、緊迫の状況下にあることから、一般国民との共同のとりくみが重要であるとの来賓の挨拶がありました。
 このあと執行部から、報告及び2004年度運動方針(案)、2004年度財政方針(案)、支部化に向け航空大学校支部規約・規則制定(案)、大会併設の理事長交渉にかかる航空大学校職場に関する要求書(案)が提案されました。
 討議では、土曜の飛行訓練が常態化している問題や、職場の要員不足、宮崎事故の再発防止について、航大当局が一方的に安全対策を策定しており、今後職場の意見を反映させる必要があることなどの発言がありました。
 また、就業規則で拘束時間が国より長くなっていることや超過勤務の問題について、理事長交渉など今後のとりくみ強化が必要であることなどが討議されました。

従来どおりの回答に終始

 大会2日目の理事長交渉では、寒冷地手当など賃金の取り扱いや、安全対策等について追及しました。理事長は、賃金については、人勧準拠とせざるを得ないと回答し、従来の回答の域を出ませんでした。また、寒冷地手当についても、国会での採決が11月までずれ込んだ場合、従来どおり支給せざるを得ないと回答しました。
 交渉後再開した議事では、全議案について満場一致で承認・採決されました。
 最後に、役員の選挙が行われ、支部長の永野達朗氏など新役員11名を選出し、23番目の支部としてスタートしました。


躍動 新潟県中越地震で被災された方々に心からお見舞いを申し上げます▼地震による甚大な被害がマスコミ報道で刻々と明らかになる中、2才の幼い命が土石流に巻き込まれた車の中から救出された。多くの人々が、助かってほしいと願い、テレビで放映される救出の状況に注目した▼人間一人の命に対し、多くの人が助かるよう願う。救うために多くの人が協力する。これが人間の本当の姿ではないのか▼一方イラクでは、テロ組織掃討を名目とした米軍の攻撃で、多くの幼い命が失われている▼イスラエルのガザ地区でも、パレスチナとの報復合戦で、多くの幼い命が失われている▼なぜ日本政府は一人でも多くの幼い命を救おうとしないのか。なぜ日本の人々はイラクやパレスチナで多くの幼い命が失われていくことに目を向けないのか▼かつて日本は多くの幼い命を奪った戦争を二度と起こさないために日本国憲法を創った。幼い命を守るために、人間の本当の姿を忘れないために、平和憲法を守ろうではないか。(くらりん)

「全運輸」 2〜3面
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日航907便事故裁判

第2回公判 証人尋問はじまる

 日航907便事故第2回公判が10月6日東京地裁で開かれました。今回から、検察側の立証にかかる証人尋問が始まり、前本省管制課長補佐、角谷政美氏が証言台に立ちました。

検察及び弁護側尋問

 検察側はまず管制間隔について質問。その定義や根拠、目的について詳細に質問した後、管制間隔設定の具体的な方法について、管制官が指示を発出するタイミング等も含めて細かく質問しました。検察側は、「管制間隔の欠如=接触・衝突の危険」であることを主張し、管制間隔が欠如するに至るまでの2名の管制官の過失について立証しようと試みました。
 これに対して弁護側の反対尋問では、VFR(有視界飛行方式)機の飛行高度について触れ、検察側の言う「管制間隔の欠如」と「接触・衝突の危険」とは別のものである旨の証言を証人から得る事ができました。
 さらに、航空機に搭載されているTCAS(航空機衝突防止装置)の運用方式や管制官が使用するレーダーシステムに組み込まれているCNF(異常接近警報)機能について証人に質問し、事故前と事故後の変更点を指摘しながら事故当時の様々な運用方式や機能の不備について追及、今回の事故が2名の管制官のみの責任ではなくシステム性事故であることの立証を試みました。とくにTCASに関しては、裁判官自らも証人に対して質問していたことから、今後の重要な争点となることが予想されます。
 また、航空の安全性を高めるために国土交通省が実施している「安全報告制度」(現場管制官から業務中における「ヒヤリ・ハッと」事例を収集)について、報告書が匿名による任意提出となっている点について角谷証人は「報告書は事故の再発防止を目的としたものであり、個人責任の追及に使用されないようにするため」と証言、この点についても裁判官自ら質問を行いました。
 今後、航空事故における個人責任追及が、事故の再発防止に結びつかないどころか、逆に障害となることも引き続き強調していく必要があります。
 第3回公判は11月1日に開かれ、検察側の証人尋問が行われました。その内容は次号でお伝えします。


全運輸 怒り渦巻く 人事院交渉

 10月22日、全運輸は昇格・手当課題で人事院本院交渉を本部及び在京支部10名の参加で行いました。

15、799筆の署名を提出

 昇格については、担当課である給与2課の岸本課長補佐が対応。冒頭、藏岡待遇改善委員長から、人事院総裁あての要求書と集約した、15、799筆の署名を手渡し、寒冷地手当改悪や、地域給などの給与見直しの方向性は、職員や人事管理に重大な影響を及ぼすことから反対であり、一方的にすすめないようただしました。

人事院は結果を出せ!

 個別課題では、運輸局再編や新航空保安業務実施体制もふまえた職務評価改善、施設管理官、主任技術専門官の7級・6級定数拡大、保安専門官の5級定数頭出し、専行職種の4級定数拡大等強く訴えました。とくに、運輸局再編とFSC整備が終了した運用職種については、これまで再編・整備の状況を見たいとしていたことから、結果を出すよう強く求めました。

高位号俸者へ早急な対応を

 また、団塊世代や特定職種での高位号俸頭打ちが深刻化していることから、早急な対応を求めました。
 これに対し人事院は「世代間格差には配慮するが、7級以上は職務・職責を見て判断する」と回答し、また、機械職種の5級高位号俸等の課題では、「重点要望はわかったので検討する」と回答しました。
 人事院の回答は、全体的に具体性に乏しく、また財政規模がふくらんでいないことを強調するなど、政府にしか顔を向けない人事院の状況を暗に反映した回答でした。

怒りの給与3課交渉

 続く、給与3課(特殊勤務手当担当)との交渉で、人事院は大濱課長補佐が対応、全運輸からは船舶測度官への特殊勤務手当支給、管制官の訓練監督者手当・調整額改善、中部国際空港への10%調整手当支給、マイカー使用の通勤手当改善を中心に訴えました。
 これに対し人事院は、船舶測度官について「検査官と同じ場所で業務しているといっても、法令や業務内容等違いがある、管制官については、訴追されたことで特殊勤務手当の改善が必要とは思わない、車の運転手も事故を起こせば訴追される」等職場の感情を無視した発言を行いました。

権利確立が必要!

 これに対し、回答は納得できない。要求について具体的に回答するよう追及しましたが、一般的考え方しか回答せず、怒りのやりとりのなか交渉時間も大きく超過したため、中部国際空港の調整手当・通勤手当については、担当課に伝えさせ、特殊勤務手当については、別途機会を見て再度詰めることとしました。
 私たちの労働基本権の代償措置機関としての立場を投げ捨てたかのような対応に対し、国家公務員の権利確立のたたかいの重要性が浮き彫りとなっています。

オール国土交通省での対応を
航空部門昇格上京団行動

 10月19〜20日、切実な要求を携えた全国の仲間と本部役員62名の参加により、航空部門の昇格上京団行動が行われました。

要求実現にむけ、 台風23号をものともせずに!

 おりからの台風23号の影響で、当初予定していた官房人事課交渉が本部対応となったものの、行動は要求実現に向けた参加者の熱気に包まれました。
 19日は、徳永中執による学習会で昇格待遇改善行動に関する理解を深めたうえで、交渉での重点要求について議論しました。

あらゆる場面で地域給に反対の声を

 議論の中では、昇格・手当要求以上に、04勧告で明らかにされた地域給の導入に関する反対の声が相次ぎました。
 航空局、官房人事課ともに、地域給に関する問題意識はもっており、今後の人事院との協議の中で、国土交通省の状況を十分説明し、理解を求めていきたいと回答しています。

世代間の公平性を全面に

 昇格では、主技専の6級定数の拡大、保専の5級頭出し、航空職場全体の1ランクアップに加え、専行職の2級昇格水準の向上と4級定数の拡大を強く訴えました。
 手当では、中部国際空港への調整手当10%支給を重点に、訓練監督者手当の新設、交替制勤務者の待遇改善を求めました。
 特に、施設職の6級昇格については、世代間の公平性を前面に、オール国土交通省での対応を強く求めました。
 航空局、官房人事課ともに、「引き続き努力する」、「何らかの策を検討する」との回答に終始し、具体的な手だてを引き出すことができませんでした。参加者からは、不満の声もあがったものの、今後の人事院交渉での押し上げと、当局への追及を継続し、要求実現にむけとりくむこととし、行動を終了しました。

職務評価アップで結果を
運輸部門昇格上京団行動

 運輸部門昇格上京団行動は10月18〜19日に、全労連会館で開催され、全国から23名の仲間が参加しました。
 04年10月期の重点課題を(1)地方運輸局の職務評価アップによる運輸支局長・先任外国船舶監督官の9級格付け、(2)団塊世代対策とポストしばりの撤廃、(3)行(二)職員の昇格、(4)女性の昇格遅れの回復、(5)船舶測度業務への特殊勤務手当の支給に要求を絞り込み官房人事課交渉に臨みました。
 官房人事課交渉では、04年人事院勧告で出された地域給導入や成績主義強化の報告と職務評価アップのとりくみ、超勤規制のとりくみについての見解を質すとともに、改善がすすまない重点課題について追及しました。

支給地域への影響は大きい

 官房人事課は、「寒冷地手当の減額は支給地域への影響が大きく経過措置など配慮を求めていきたい。」地域給については、「国土交通省の官署と専門職員の配置という特殊性を人事院に説明していきたい。」とし、評価制度については、公務は組織で仕事をしているので個々の評価はそぐわないとしながらも、「何らかの評価は必要であり、適正な評価方法が必要。」と回答しました。

職務評価アップで結果をだしたい

 また、個別課題では、引き続き努力するとした従来回答の域を出ませんでした。
 団塊の世代対策、職務評価アップなどは努力しており、引き続き努力する、特に、(1)地方運輸局・運輸支局長の職務評価アップは引き続き強く要求していきたい、(2)団塊の世代対策はとりくんでいるが世代間の不公平のないよう引き続き状況を見ながらポストしばりの緩和も含めて対応していく、(3)行(二)については個別に地方と相談しながら進めていく、(4)船舶測度官の特殊勤務手当は新しい主張点が無く苦慮しているが、引き続き努力する、と回答しました。
 しかし、女性の昇格については、全体として回復させる時期は過ぎたとの認識を示し、個別に対応していきたいという従来からの回答にとどまりました。


学習・交流・行動しよう!

第3回全国青年運動推進会議

 2004年10月15日〜16日にかけて、第3回全国青年運動推進会議を東京「全労連会館」その他において開催し、各支部の代表、本部あわせて40名が参加しました。
 会議ではこの1年間の青年運動の具体化について議論を行うとともに、15日には人事院前行動などの国公青年協秋期中央行動に参加しました。

行動・学習に大忙しの中央行動

 国公青年協中央行動では、人事院交渉・財務省交渉、人事院前要求行動及び学習会が開催されました。
 人事院交渉では、青年の昇格改善及び04人勧で報告された給与構造の見直しを行わないよう要求するとともに、全運輸青年代表で参加した北海支部門間さんからは04人勧での寒冷地手当改悪が青年層にも大きな影響を与えることや、地域給導入反対を訴えました。
 また、財務省交渉では宿舎退去時の原状回復費用軽減や独身のワンルーム宿舎確保を訴えるとともに、全運輸青年代表で参加した近畿航空支部青野さんからは、大阪空港内独身寮の改修を次年度概算要求に盛り込むよう訴えました。
 昼休み人事院前要求行動では、人事院交渉の報告が行われるとともに、標準職務表にもない行(一)3級昇格の機関間格差の是正など、青年の昇格改善を訴えて人事院へシュプレヒコールを行ないました。
 集会後には、国公労連会議室において給与構造見直し及び憲法改悪に関する学習会に参加し、行動を終えました。

とりくみ前には宣伝を

 16日の推進会議では、青年をとりまく情勢のうち、とりわけ公務リストラ・商品化の動きや公務員制度改悪について徳永青年運動推進委員会事務局長から報告がありこうした状況を踏まえ、この1年間の青年運動のすすめかたについて議論を深めました。
 とりわけ「学習」・「交流」では、引き続き地区協・支部でのとりくみを強化するとともに、2005年2月に山形で開催される国公青年交流集会に各支部からの参加をめざすことを確認しました。
 また「行動」では、全運輸青年の要求実現をめざし、統一要求の上申闘争を展開するとともに、2月末に開催予定の第4回全国青年運動推進会議にあわせて官房人事課・福利厚生課交渉を配置することを確認しました。
 さらに、各種行動にあたっては職場内での宣伝活動をおこない、とりくみの目的、情勢などをしっかり職場に伝えてとりくむこととしました。


2004
人事院勧告 解説 「地域給」

その2

最大20%の地域間格差をねらう

 政府は、「骨太方針2004」で、人事院に対し、地域における国家公務員給与のあり方についての検討と早急な具体的措置のとりまとめを求めました。
 その求めに、人事院は04勧告と同時に出した「報告」で、具体的な検討課題を示すとともに、来年の勧告での結論付けをめざした作業をすすめることを表明しました。
 報告では、役職段階等が官民で同じものとして賃金比較を行うラスパイレス比較が可能な地域別の官民給与較差を明らかにしています。
 最も官民較差が大きいのは、北海道・東北ブロックで、公務員給与が「4・77%高い」という状況となっています。地域別給与が導入されることになれば、現行の俸給表水準を全体で「4・77%」引き下げることが予想されます。その上で、例えば東京23区では現行の調整手当12%に「4・77%+3・72%=8・49%」を加えた「地域手当」が支給されることが考えられ、北海道・東北と東京との間で、約20%もの地域間格差が生じることとなります。
 そうしたように、東京・関東甲信越に厚く給与が配分されるとともに、現行の調整手当の非支給地域の多くが賃下げとなることになります。
 そもそも地域別官民較差は、企業規模や産業別の賃金格差、大企業・中小零細企業の地域別集中度合いを反映したものであり、地域ごとの産業構造の違いを公務員給与に反映させることに問題があります。
 さらには、国家公務員は全国が勤務地であり、勤務地を自由選択できない者が、たまたま勤務した地域の民間賃金に給与をあわせられ、格差がつく仕組みを導入するという問題もあります。いわゆる、同一労働同一賃金の原則を崩すものに他なりません。
 国土交通省は山間部・僻地・離島などに多くの官署を有しています。航空職場をはじめとして全国異動を余儀なくされている勤務実態があります。
 そういう状況のなかで、地域給が導入され、同じ仕事(業務)を遂行しているにもかかわらず、給与が違うことは到底認められるものではなく、公務の職場に差別と分断を持ち込もうとしていること以外の何ものでもないことをしっかり認識することが重要です。
 全運輸も地域給導入阻止のたたかいを全組合員一丸となって、全力でとりくんでいくことが大切です。

「全運輸」 4面
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運太郎と憲子の憲法問答
その1

 参院選挙後、憲法の改正論議が活発になっています。とある職場の昼休み、運太郎君と憲子さんが憲法談義をはじめました。ちょっとのぞいてみましょう。

憲法は古くなった?

憲子 なんだか最近、憲法改正、改正ってうるさくなってきたわね。憲法が施行されて半世紀もたつから古くなってきたということかしら。
運太郎 「古くなった。このままでは時代の変化に対応できない」なんて言われると「そうかな」って思ってしまうね。
 単純でわかりやすい言葉って、すーっと意識にしみこむからね。だけど、危険だよ。憲法のどこがどう古いのかなんて話はちっとも聞こえてこないからね。
憲子 そう言われればそうね。でも環境権とかプライバシー権だとか新しい人権の規定を盛り込む必要があると言う人もいるけど。どうなのかしら。
運太郎 何だかとってつけたような理屈だね。だって基本的人権の尊重は今の憲法の基本原則の一つだろ。13条の幸福追求権で十分じゃないのかな。環境を守ることは人間が人間らしく生きる権利だから、25条の生存権の一部だしね。
憲子 なるほど。

古いのはこの国の現実

運太郎 新しい人権といったって憲法を変えるための口実なんじゃない。もう古いから「日本国憲法、お疲れ様」って風潮を作るための。「大企業の門前で憲法が立ちすくむ」って話、聞いたことがあるだろ。
憲子 ええっ。大企業では憲法は通用しないってことなのかしら。
運太郎 そうなんだよ。賃下げ、リストラやり放題。思想の自由だって保障されない。東京や関西の電力会社では、会社の意に添わない社員は徹底的な思想差別を受けてたんだよ。
憲子 そうなんだ。そういえば、こないだの不利益遡及の裁判でもひどい判決がでたらしいわね。勤務条件法定主義だから不利益不遡及の原則は当てはまらない、公務員の労働基本権制約は当然、人事院は代償機能を果たしてる、ILO条約には強制力がない、っていうんでしょ。
運太郎 全くひどいね。憲法が古いんじゃなく、この国の偉いさんの頭が古すぎるんだよ。
憲子 そうだよね。変えなきゃいけないのは憲法じゃなくて、憲法にあってない今の現実の方なのね。私ね、憲法の前文が大好きなの。あれを読むと心が洗われる気がするのよ。
運太郎 侵略戦争を反省して平和で民主的な国をつくるんだという決意があふれてるね。

(つづく)


 

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