ZEN-UN-YU 全運輸労働組合
 TOPNEWS全運輸とは行政研究全運輸の主張刊行物紹介お答えしますリンク組合員のページ国民平和行進
機関紙「全運輸」
2004年
10月05日・10月20日合併号
(1014号)
要求で団結し 職場に真の労働組合をつくろう

国民のための行政を確立しよう

■1面

書記長語る
 2004秋闘の重点課題と
 たたかいの展望

躍動

■3面

秋闘前半戦スタート
 総務省交渉人事院交渉第1次中央行動

2004
 人事院勧告 解説 「給与勧告」
 その1

■4面

平和と社会保障を守り抜こう
 第32回中央社会保障学校


「全運輸」 1面
▲トップインデックスへ

書記長語る

2004秋闘の重点課題と
たたかいの展望

 全運輸は9月に開催した第43回定期大会で、向こう1年間の運動方針を意志統一し、あらたなたたかいをスタートさせました。
 当面する秋季年末闘争では、全運輸独自の秋闘行動旬間(10月12〜25日)をもうけ、様々なとりくみを予定しています。
 教宣部では、2期目となった安藤書記長に、秋闘の重点課題とたたかいのすすめ方について聞きました。

教宣部:まずは、この1年間を振り返っていかがでしたか。
書記長:一言で言えば、賃金課題でも、制度課題でも公務員労働者への風当たりが強まってきたという思いです。まさに、民間ですすめられている「リストラ攻撃」が公務職場でも目に見える形で進行してきました。

はねかえそう公務職場の解体攻撃

教宣部:あらためて、第43回大会の感想を聞かせて下さい。
書記長:今大会で特徴的だったのは、賃金課題では、寒冷地手当改悪は到底許せないという職場の怒りと、引き続く地域給導入阻止のたたかいをどうするのか、といった職場の率直な声が出されたと思っています。
 また、政府がすすめようとする「骨太の方針2004」での公務職場の解体攻撃をどうはねかえすのか、という課題が鮮明になったと思っています。
 加えて、労働組合は組合員がお互いに支え合ってたたかっていく組織だということが、あらためて確認されたのではないでしょうか。
教宣部:2004年度の運動方針が確立されましたが、そのポイントを教えて下さい。
書記長:大会での討論も受けて、第1は憲法改悪阻止のたたかいを職場での旺盛なとりくみとして発展させていくことです。第2には、地域給導入をはじめとした給与構造の見直しを許さないことです。第3には、今、すすめられようとしている公務員制度改革や公務の「商品化」などには、憲法の理念を活かしつつ、国民生活への悪影響をしっかり指摘していくことです。そして、第4には、定員外職員の仲間も含めた職場での働くルールを確立しながら、組合組織の強化・拡大を図ることです。特に、組織活動の活性化も求められています。

知る・学ぶことから

教宣部:さっそく、秋闘が本格化しますが、重点はどのようなところでしょうか。
書記長:特に秋闘では、これからのたたかいの第1歩となることから、先ほど申し上げた運動の重点について、全職場での情勢認識を一致させることが重要と思っています。
 そのためには、人事院「報告」や、「骨太方針」、「市場化テスト法」などを分析し、そのねらいや国民生活への影響を組合員の皆さんに教宣していくつもりです。
 また、同時に憲法をはじめとした諸課題を組合員自ら「知ること」、「学ぶこと」を徹底していただきたいと考えています。
 そうした学習をつよめて、中央・地方での行動や職場集会に多くの組合員が結集していくとりくみを強化したいと思います。
教宣部:組合員の関心が高いものとして、賃金改善がありますが。
書記長:04人勧では、人事院は明確に「配分」に踏み込んできました。どういうことかと言いますと、これまでの勧告では、全職員一律的に給与が上がったり、下がったりしてきました。しかし、今回は寒冷地に働く職員の手当をカットして、その分を俸給に穴埋めしてきたわけです。
 相手がそういう仕掛けをしてきているわけですから、私たち労働者側も、それを打ち破る賃金要求を早急に確立する必要があると思います。

理論構築し賃金改善を

教宣部:もう少し端的に言えば、どういうことですか。
書記長:「賃上げ」だけを声高に要求する運動ではなく、公務員賃金はどうあるべきかといった理論構築が重要ということです。すでに、全運輸は国土交通共闘で、「賃金PT」を立ち上げて、生計費を中心とした賃金理論の具体化をすすめていますので、昨年に引き続いて、とりまとめたものを組合員の皆さんに周知するつもりでいます。
 また、地域給導入は地方間を分断する改悪攻撃以外の何ものでもないことは、先の大会でしっかり意志統一できました。全ての職場から、地域給導入阻止のたたかいに全力をあげていくつもりです。
教宣部:一方で、国民的課題の重点は憲法改悪阻止のとりくみですが、全運輸としてのスタンスととりくみの観点は。
書記長:全運輸はこの問題を、一人の国民として、かつ、憲法遵守を宣誓した公務員労働者として、しっかりとりくんでいきたいと思っています。
 とりくみは、中央から指示して行動するのではなく、いかに地域で多くの国民・労働者と連帯したとりくみを展開するのかがポイントです。そういう点では、04春闘での「新たな課題と運動に挑戦する」とりくみを教訓に各支部での奮闘に期待するものです。
教宣部:最後に、組合員の皆さんに一言お願いします。
書記長:大変厳しい情勢ですが、今こそ、頑張らなければなりません。本部は全力で奮闘する所存です。
 全組合員が力をあわせてがんばっていきましょう。
教宣部:ありがとうございました。


躍動 イチローがとうとう大リーグの年間安打数を84年ぶりに破り、新記録をうち立てた。決して大きくない体を、少しもハンデとせず、こつこつ努力を重ねることでうち立てた記録には、誰もが賛辞を送っている▼同じアメリカで、ほぼ時を同じくして大統領選挙のテレビ討論が行われた。終了後のギャラップ社の調査では、ケリー候補の優勢であることが伝えられている。焦点は、色々あるが、やはり重要な点はイラク問題であろう。ブッシュ氏の切り返しはあったものの、イラク問題の失政へのケリー氏の指摘に説得力があったことは否めない▼さて、この戦争遂行に加担した日本はどうか。このまま、ケリー氏の躍進が続けば、当然イラク問題についても、そもそも論が復活することは間違いない▼イチローは試合後の記者会見で、「大きさや強さに対するあこがれが大きすぎて、自分自身の可能性をつぶさないで欲しい」と語った。今、日本として、日本人として出来ることは何かを考え直す良い時期なのかも知れない(BB)

「全運輸」 3面
▲トップインデックスへ

秋闘前半戦スタート

総務省交渉人事院交渉第1次中央行動

05年度予算要求の考え方は

全運輸総務省交渉

 9月27日、全運輸は藏岡待遇改善委員長を交渉団長に、本部と在京各支部から8名が参加し、独自の総務省交渉を実施し、05年度予算にかかわる組織・定員に関する要求書を提出しました。
 総務省側は、行政管理局の国土交通省担当の副管理官他1名が対応しました。

「いのちと安全」を訴えて

 交渉では、冒頭、6月4日に閣議決定された「骨太方針2004」や与党の申し入れが定員削減計画にどう反映されるのか、また、05年度予算要求での「いのちと安全」に直接かかわる運輸行政の重要性を訴えながら理解を求め、総務省の基本的な考え方を聞きました。
 それに対し副管理官は、「次期(第11次)の定員削減計画は作ることになっているが、率などは決まっていない。政権与党の申し入れはないがしろにできない。盛り込むことになるのでは」と回答しました。
 「国民の目が厳しい」と さらに、現場の厳しい現状からは要員確保が重要との主張に、「現場の厳しさは理解できるが、国民の目は厳しい。どの府省も要員は必要で、要員を査定していくのが業務であり、全体的に考えていかないといけない。」と回答し、一律・機械的な定員削減は根本的に見直すべきとの主張には、「一律・機械的にはなっていない。統計業務や地方支分部局など、業務をもっと効率的にできるのではないか」と回答しました。
 さらに、行政責任をしっかり果たせる要員配置をすべきとの主張には、「国土交通省の考えるべきこと」などと回答し、極めて不満の残るものでした。
 続いて在京の各支部からは、(1)海事保安・事故保障対策事務体制、内航貨物船の運航管理体制、船員の労務監査体制の強化、(2)自動車のリコール監視体制、自動車運送事業の監査体制、鉄道のテロ対策など危機管理体制、(3)次世代航空保安システムの構築、航空安全の強化に係る要員確保、(4)育児代替要員の確保、(5)独立行政法人の評価は、国交省(案)を尊重すること、(6)本省の慢性的な超過勤務の解消にむけての要員確保など組織・定員にかかわる要求と職場の厳しい実情を訴えました。
 これに対し、「骨子は聞いているので、主旨は理解している。必要度の高い順にしっかり査定したい。」と回答し、交渉を終了しました。

中部国際空港の調整手当は

国公労連人事院交渉

 9月28日、名古屋空港の中部国際空港移転に伴う調整手当の支給課題で、国公労連による3度目となる人事院交渉が行われました。交渉には、全運輸から、小島中部航空支部長をはじめ5名の職場代表と本部中執が参加、人事院の検討状況を質しました。

結論いまだ出ず

 10月1日からは、先行的に一部の業務開始が計画されており、早急に結論を出すべきとの指摘に対し人事院は、「業務の先行実施は把握している。しかし、現時点では調整がすんでいない。来年2月の移転には間に合うように作業を急ぎたい」と回答しました。
 これを受けて、中部航空支部の参加者からは、「10月以降の異動者については異動保障がない。調整手当の適用について、早急に結論を出すべきだ」、「調整手当の減額は職場の志気に直接結びつく」、「物価・生計費・民間実態といった人事院が示す指標のいずれをとっても、調整手当を削減する条件はない」との指摘が相次ぎました。
 人事院は、「支給なしは問題がありすぎる。官署指定や成田型の支給も視野に検討をすすめたい」としているものの、支給率については厳しい状況との回答に終始しています。

交渉の継続を要求!

 今回の交渉では、結論を引き出すことはできませんでしたが、さらに検討が煮詰まった段階での交渉実施を約束させ、3度目の交渉を締めくくりました。


2004
人事院勧告 解説 「給与勧告」

その1

  政府は9月10日、寒冷地手当の抜本的見直しの本年実施などを内容とする04人事院勧告を「完全実施」する閣議決定を行いました。
 今勧告については、地域給導入のさきがけともいえる寒冷地手当の改悪が出されるなど、今後の公務員給与のあり方に大きく影響する内容となっています。
 そのため、その課題を整理し、今後のとりくみに活かしていくため、数回にわたり勧告の内容と課題を報告します。

 寒冷地手当と引き替えに月例給引き下げ阻止

 人事院は今年の官民給与較差は39円で、4月1日時点の公務員の比較給与ベース381、113円(平均年齢40・2歳)の0・01%に相当すると説明しています。
 その上で、俸給表の最低単位である100円にも満たない微笑な較差であること、来年度以降に俸給表の抜本的見直しを予定していることなどを理由に、俸給表の改定を見送り、事務的負担などの理由から、一時金による配分も見送ったことから、3年連続の俸給引下げや遡及実施という事態は何とか阻止する結果となりました。
 しかし、今回の水準と較差の処理方法に関しては、寒冷地手当の改悪分が算入され、「官民均衡」が実現されたことは重大な問題です。
 具体的には、図1のとおり、国家公務員の比較ベースは、寒冷地手当の見直しを参入しなければ381、359円ですが、それを参入することで前述のように381、113円となります。官民格差がプラスかマイナスか微妙な水準にある今年の場合、参入しない水準では207円の官民格差が生じることになります。
 官民比較の元となる公務員給与は、4月支給の月例所定内給与(本俸、調整手当、扶養手当、通勤手当など)からなります。本来の月例給与とは異なる一時金的な寒冷地手当については、その年間支給額の12分の1が比較給与に算入されていることは、重大な問題であるといえます。
 また、一時金については、支給月数の見直しが見送られ、6年連続の支給月数引下げは避けられたものの、「過去最高」とまでいわれた民間夏季一時金の動向からして大きく裏切る結果となっています。

「全運輸」 4面
▲トップインデックスへ

平和と社会保障を守り抜こう

第32回中央社会保障学校

 第32回中央社会保障学校は、中央社会保障推進協議会の主催で群馬県水上温泉において、9月2日〜4日にかけて開催され、全運輸からは5名が参加しました。
 中央社会保障学校は、西川征矢学校長(中央社保協代表委員)の開校あいさつではじまり、5つの講座と分散会・分科会を通して、これまでの歴史・時代背景が社会保障に与えた影響や小泉構造改革と社会保障などについて学びました。
 最終日には、憲法改悪反対と結合した「生存権保障」に基づく社会保障の確立をめざして、行動が提起され、共に奮闘することを誓い合い3日間の中央社会保障学校を終了しました。
 その中から、5つの講座の概要を参加者から、紹介させていただきます。

三位一体改革と自治体合併の問題点
自治体問題研究所主任研究員 池上洋通氏

 三位一体改革がめざすのは、国は税財源の配分割合を変更して、補助金や地方交付税を縮小・廃止し、地方自治体に全ての責任と権力を持たせ、中央政府が国民生活に責任を持たないとする「国から地方へ」「官から民へ」の方針です。
 補助金制度などは政策介入の道具になっており、特に公共事業の補助金は政治利権を生みやすく積極的に見直しを進めなければいけない部分もあります。
 権力を与えられた地方自治体は、国民保護法により防衛費以外にも国民保護の大義名分のもと財政が付くようになり、戦車の通れる道路や軍事利用が可能な公園など有事の際は戦争に使えるとうたえば税金を使うことが出来ます。この軍事利用も国民を守るためではなく、政府を守るための施設で、国民は自分の事は自分で守らなければいけません。
 しかし、この改革によって責任を負わされても負いきれない自治体もあります。国は小さい地方自治体ではもたないため自治体の再編をすすめ市町村合併(リストラ)を提唱しています。
 今回の講義では、沖縄の例が出され、石垣市と飛行機で1時間かかる与那国町が合併した場合、与那国町に役所が置かれるとは考えられず、住民サービスは低下し台風などの災害時にも自治体は対応できません。また、森林などを管理する職員がいなくなり環境破壊が進んでも、全ての責任を地方自治体に押しつけて国は責任を負わないという矛盾した改革です。
 さらに合併に反対する小さい自治体には、人口10万人を基本とした道州制になった場合、誰が面倒を見るのかと言って脅してきます。
 こんな矛盾した「骨太の方針二〇〇四」が進んでいるかと思うと恐ろしくなる講座でした。

 羽田航空支部  友利龍政さん

朝日訴訟と生存権(闘争)のいま
弁護士 新井 章氏

 朝日訴訟は、「社会保障」を語る上では、決して欠かせない出来事であったことを初めて知りました。
 新井章弁護士の「かたりべ」的な講演で、多少なりともこの闘いを決意した朝日氏の想いを感じることが出来ました。戦後の混沌とした時代の中で、人間の感情すら踏みつけにした政府の圧力に対し、公然と立ち向かった訴訟であったことを学習出来ました。
 その想いは、今の労働組合が忘れかけている強いメッセージが、この訴訟の中に含まれているのではないかと私は感じました。
 社会保障は憲法25条(生存権)において、国民は健康で文化的な最低限の生活を営める権利に基づき保証されています、ここ数年の政府の財政方針等で簡単に切り捨てられています。「泣き寝入りしていては、いつまでたっても救われない」我々が不変的に忘れてはいけないスローガンだと感じました。
 講演の中で「目的が不変であれば仲間の共感を得られる」との講義を聞き、労働者や国民が社会保障を含め、全てのたたかいの中で真実を知らしめ、巨大な権力の横暴に対し強い意志を結集し団結すれば、制度面や要求を勝ち取れるということを学ぶことができました。
 また、裁判闘争においては問題を提起することが重要で、決して勝ち負けだけではなく、行政や政府のその後の対応に裁判の結果を見出すことが出来ることを確認でき、10月21日に東京地裁で判決が出される「国公権利裁判」について、私自身がたたかいの意味を深く理解する講座となりました。

 羽田航空支部  米山良一さん

社会福祉の再編と 保険化について ―生存権保障の再構築にむけて―
鹿児島大学 教授 伊藤修平氏

 90年代後半から社会保障が問題化し「社会保障構造改革」として再編が進められてきました。
 これらは、「措置から契約」への転換を目的としていて、具体的に次の3つとなります。
 一つは社会福祉分野の税負担・国庫負担の軽減、二つには利用者負担の応分負担を受益者負担(応益負担)に、三つには社会保険の優位性と「拠出(負担)なければ給付なし」という保険原理を導入する狙いですすめられています。
 これを2000年4月から先駆け的に実施した介護保険法の財政方式や給付のしくみ、サービスの利用方法が、社会福祉制度のモデルとなって「社会福祉の保険化」が断片的にすすめられています。さらに、昨年3月からの健康保険自己負担3割化、今年の年金制度改革法の成立、来年は介護保険、再来年は税制改革と医療制度改革と目白押しとなっています。
 政府がめざしている社会保障の方向は、公費負担を徹底的に削減し、本人の負担に転嫁、拠出なければ給付なしの原則を強化していくことにあります。
 介護保険制度の問題や介護保険・障害者福祉などの支援費制度の統合から最終的な社会福祉の保険化は何を意味するのか、そして本当の生存権保障という観点からの社会福祉再編の課題は何かということを中心に講義して頂きました。
 政府の社会保障構造改革は、生存権を保障するための社会保障が、逆に低所得の高齢者の生存権をも侵害するなどの本末転倒の事態を生み出していることが明確になりました。
 こうした流れを変えていくために、より多くの人に現状をわかりやすく知らせ、運動を広げ来年の介護保険法改正にむけた現場からの議論や運動のとりくみが早急に必要であることを強く感じました。

 四国航空支部  松本明士さん

社会保障市場化・営利化の問題点
金沢大学 教授 横山壽一氏

 我々に満足のいく社会保障が提供されていれば問題はない。しかし、このような講座が開かれ、関心が集まるというのは問題があるからである。
 社会保障に市場化・営利化というものが導入されたことが問題を複雑にしているのである。どこまで、あるいはどの部分を市場に委ねるか否かである。安易な市場化により社会保障の改悪が生じる。
 具体的には、市場化・営利化といえば、需要と供給が思い浮かぶ。この場合、商品・サービスは購買力に応じて配分される。つまり、沢山使えば、沢山払う。我々はこの原理を当たり前に生活している。
 しかし、社会保障となるとそうは行かない。何故なら介護・医療を例に考えると、更に理解しやすくなる。それらのサービスを多く必要とすればするほど購買力が増すか?というとそうではない。実際は必要な人(高齢・仕事が思うようにできない)ほど購買力が少ないのが現実である。
 このように定率負担(市場的要素の導入)は、一見当然のように思いがちだが、社会保障においてはそれが問題点となる。社会保障の市場化・営利化は個別的な欲求実現の弊害となる。社会保障における必要原理の平等化は非市場のルールにより維持・拡大されるべきである。
 市場・非市場と営利・非営利の線引きをどのようにするかがこのテーマの問題点である。

 沖縄航空支部  岩田敏秀さん

参議院選挙後の情勢と構造改革の今後 ―特別講座―
都留文化大学 教授 後藤道夫氏

 2004年度の参議院選を見ると、民主党得票数・得票率の増加、自民党得票数・得票率の低下が目立ち、共産党の得票率は、ほぼ変化が見られませんでした。
 これは、二大政党制をさらに強調する結果となりました。しかし、近い将来民主党政権が実現すると、自公の連携が不安定となり、二大政党制が動揺する可能性があります。
 開発主義国家体制から「構造改革」への変化の中で、賃金構造では、年功所序列型賃金から職能給・成果給へ移行し、非正規雇用労働者を活用した低賃金構造へと変化しています。
 また、社会保障では、国の責任から自己責任原則を背景とした掛け金の値上げなど社会保障改悪がすすめられています。
 こうした状況を背景として政府財界は、年収300万以下でも生活しうる低価格社会実現のため、大量輸入、価格破壊、規制の緩和などの実施により、実現させようとしています。
 このことが、非正規雇用、低処遇正規雇用労働者を増大させ、低賃金構造を口実に、最低賃金制や生活保護制度などをさらに改悪させ、社会保障が底抜け状態となる可能性があります。こうした状況から、労働組合運動の長期停滞局面から転換し、公正な労働市場や生計費原則をもとにした均等待遇を確保するため、一般労働組合、企業を超えた個人加盟労働組合の組織化で組織拡大を図り、現局面を乗り越えようと激励のエールを送り、締めくくりました。

 中央執行副委員長  幅 栄次


 

TOPNEWS全運輸とは行政研究全運輸の主張刊行物紹介お答えしますリンク組合員のページ国民平和行進
(c)2002 All Right Reserved Zenunyu