ZEN-UN-YU 全運輸労働組合
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機関紙「全運輸」
2003年
4月20日
(980号)
要求で団結し 職場に真の労働組合をつくろう

国民のための行政を確立しよう

■1面

「有事法制」は完全な廃案に

躍動

■2〜3面

緊急特集! 有事法制の問題点
 ここが危ない!

草の根の運動
 −平和大行進に参加しよう−

今年のメーデーは反戦メーデー
 イラク侵略やめろ! 有事法制許すな!

役員会、日本の要請に支援を約束
 第42回IFATCA年次総会

−労働法制改悪−(その4 最終回)
 「労働法制改悪の背景」

■4面

4・15中央行動
 密室協議・政治家主導の「公務員制度改革」にNOを突きつけよう

健康で働きつづけるために
 母性保護月間特集 第2回


「全運輸」 1面
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「有事法制」は完全な廃案に

戦争への道をひらく 有事関連法案は認めない

 衆議院有事法制特別委員会は4月9日、有事関連法案にかかる与党修正案の提案理由説明を行い、今国会での審議に入りました。
 この与党修正案は、これまでの政府案が「武力攻撃事態の定義があいまい」との批判に対し、「武力攻撃事態」と「武力攻撃予測事態」に2分類し、また武装した不審船や大規模テロなど緊急事態にとりくむ方針を盛り込むものとなっており、与党は、有事関連法案を個人情報保護法案と並ぶ最重要法案と位置付けて今国会での成立を目論んでいます。
 しかし、「有事法制」をいくら「修正」したとしても危険な本質は変わらず、国民の広範囲の運動で廃案へ持ち込むことが重要となっています。

不備だらけの悪法「有事法制」

 9・11同時多発テロや不審船問題を背景とした「有事法制」は、昨年2度にわたる国会提案が行われましたが、その都度、説明が不十分であるとして、「継続審議」となっていました。
 また、「有事」という定義自体について、政府側の説明があいまいで迷走するなど、審議すら行われない状況となっていました。
 そうしたなかで、徐々に「有事」の定義付けがなされるにつれ、曖昧さは一層募るばかりか、戦争への参加を容易とする性格を有し、国民の財産権や基本的人権を侵害するもの以外の何ものでもないことが明らかになってきています。

「修正案」でも危険性は変わらない

 今回、与党が提出した修正案は、これまで不備とされていた「武力攻撃事態」の定義を、自衛隊が防衛出動する「武力攻撃事態」と防衛出動待機命令がかかる「武力攻撃予測事態」に2分類し、さらに武装した不審船や大規模テロなど緊急事態にとりくむ方針を盛り込むものとなっており、4月中の国会成立を目論むものとなっています。しかしながら、財産権や基本的人権を侵害する危険性は何ら変わっていません。

北朝鮮の「脅威」を利用して法制化

 政府が「有事法制」の審議を急ごうとする理由は、イラク戦争中に北朝鮮の「脅威」を強調することで、有事法制関連法案に対する国民の目を欺こうという『思惑』があります。 一方、今の政府の動きとして、自衛隊派遣を可能とするための「イラク復興支援法案」を国会に提出することも画策しています。

国民的な運動で廃案に

 国民を戦争に参加させる危険な法律である「有事法制」の成立を許してはなりません。
 また、「有事法制」が憲法で保障された基本的人権や財産権を脅かす「悪法」であることは国民の幅広い層に浸透しています。
 2度にわたる継続審議のたたかいをバネに完全な廃案に持ち込むまで、国民総意の運動でがんばりましょう。

有事法案与党修正案のポイント
  政府案 与党修正案
有事の定義 武力攻撃事態のみ 武力攻撃事態と武力攻撃予測事態に2分類
国民保護法制 2年以内を目標に整備 整備を迅速かつ集中的に推進するため、内閣に国民保護法制整備本部をおく
不審船・テロ対策 武力攻撃事態以外の国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態への対処を迅速かつ的確に実施するため、必要な施策を講じる 武装した不審船の出現、大規模なテロリズムの発生などの我が国を取り巻く諸情勢の変化を踏まえ、必要な施策を速やかに講じる


躍動2003年4月7日は、鉄腕アトムが高田馬場で生まれた日。人間よりも人間らしかったロボット少年・アトム。現在50代に達している団塊の世代にとって、10万馬力で悪と戦う鉄腕アトムは、少年時代の見果てぬ夢であり憧れであった▼アトムを読みふけっていたあの頃。時は高度成長期、科学技術万能時代。空中を車が飛び交う超近代化された21世紀の都市を夢見て、誰もがエンジニアに憧れた▼だが、現実の21世紀はどうだ。確かに科学技術は進歩した。しかし、いまだに地球上から飢餓も貧困も戦争もなくなってはいない。科学技術の成果は人間の幸せのためというよりも、飽くなき金もうけと軍事技術に悪用されている▼ロボットであるが故に人間に迫害されるアトム。彼がこの現実をみれば、人間らしい心を忘れた「人間」たちに心を痛めるに違いない。本来、科学技術そのものは善でも悪でもない。それを使う人間の心こそが問題なのだ。手塚治虫がアトムに託したメッセージはまだ人間に届かない。(A生)

「全運輸」 2〜3面
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緊急特集! 有事法制の問題点

ここが危ない!

 有事法制関連法案をめぐり、自民、公明など与党が4月中旬にも衆議院を通過させようという動きが急浮上し、緊迫した局面を迎えています。同法案の問題点などについてみてみました。

Q なぜ、有事法案が急浮上したの? 

A 自民党の山崎拓幹事長は、4月中に衆院を通過させる理由について、イラク「復興支援」新法の審議が後ろに控えているからだ、としています。

本末転倒の与党

 イラク戦争の無法性と非人道性がむきだしになっているなか、戦争の即時中止とアメリカ・イギリス軍の撤退こそ求められています。それなのに、フセイン政権打倒を前提にした「復興」うんぬんの議論をすること自体、本末転倒です。まして、その「復興支援」を口実に有事法案をしゃにむに強行しようというのは、イラク戦争に乗じた、“火事場泥棒”というべきものです。
 実際は、「有事法制は継続審議を重ねて3国会目、…今回また頓挫すれば、成立の機運はしぼんでしまう」(「朝日」一日付)という危機感を与党が抱いているのです。

欠陥ぶりあらわに

 有事法案は昨年4月、通常国会に提出されました。しかし、法案の根幹部分である用語の定義や、どういう事態で発動されるのかといった問題で、政府の答弁が二転三転。審議の冒頭から、法案の欠陥ぶり、ボロボロぶりがあらわになりました。
 法案に反対する国民の世論と運動は大きく広がり、地方自治体からも疑問や批判が噴出しました。与党は昨年秋の臨時国会で、法案の欠陥をみずから認める「修正」案を提出せざるをえませんでした。
 そしてなにより、有事法案が2国会にわたって継続審議になってきた背景には、同法案が、アジアと日本の平和、国民の生活、自由と権利にとって、きわめて有害で危険な内容を持っていることがあります。
 法案の内容は、米国が海外で起こす無法な戦争に自衛隊が参戦して武力を行使し、自治体や民間企業、国民が強制動員される、というものです。
 与党の「修正」案も「技術的な字句の修正があるが、中身はまったく同じ」(鳩山邦夫・衆議院有事法制特別委員長)というように、危険な内容は変わりません。まともに審議をすれば、今度も国民から強い批判を浴びることは間違いありません。
 そのため与党は、イラク戦争が起こったのをこれ幸いとばかりに、戦争のどさくさにまぎれ、まともな審議もやらないで、法案を一気に押し通そうとしているのです。

Q 一般の国民はどうなるのですか? 

A 戦争体制に強制的に組み込まれる地方自治体や「指定公共機関」に指定される民間企業の労働者は、「業務命令」によって戦争協力に動員されることになります。

 このほか、有事法案の一つである自衛隊法改悪案では、(1)個人の土地や家屋の使用、(2)物資の生産、流通、販売などにかかわる企業・業者に対する物資の保管命令、収用、(3)医療、土木建築、輸送関係の企業・業者に対する戦争業務への従事命令がされることになっています。
 同改悪案では、自衛隊が軍事作戦で土地などを使用するにあたって所有者が立ち入り検査を拒否したり、企業・業者が物資の保管命令に従わなかった場合の罰則規定まで新たに設けています。
 政府は、処罰にあたって「本人の内心は関係ない」とし、「戦争に協力したくない」という思想・信条から命令を拒否しても、行為にもとづいて罰するとしています。
 しかも、武力攻撃事態法案は「国民は…指定行政機関、地方自治体又は指定公共機関が対処措置を実施する際、必要な協力をするよう努める」とし、一般国民の戦争協力も定めています。協力の内容は無限定で、どんな協力をさせられるのか分かりません。
 政府は、有事への対応は「高度の公共の福祉」だとしており、それへの協力を拒否すれば、戦前のように「非国民」のレッテルをはられることにもなりかねません。さらに、同法案は「国民の自由と権利」に「制限が加えられる」としています。政府は、権利制限の内容は「個別・具体的に(法律で)規定する」(福田康夫官房長官)としており、個別法で限りなく制限されることになります。
 現憲法は、基本的人権の永久不可侵性をうたっています。これを個別法で無限定に制限できるとなれば、「法律の範囲内」でしか国民の自由と権利が認められなかった戦前の大日本帝国憲法となんら変わりません。
 政府は、戦争反対の集会やデモ、報道の自由も「公共の福祉に反しない限り」だとし、制限が可能だという考えを示しています。

Q 自治体、民間企業はどうなるの?

A 有事法案では、自治体や民間企業が戦争体制に強制的に組み込まれることになります。
 有事法案の中核である武力攻撃事態法案は、地方自治体や政府が「指定公共機関」に指定する民間企業が「武力攻撃事態」に対処することを「責務」と明記。戦争に強制的に動員されることになっています。

業種名まで法案に明記

「指定公共機関」の範囲は極めて広く、NHK、日銀、日本赤十字社をはじめ電気、ガス、輸送、通信といった各機関・業種名を法案に明記されています。政府は、災害対策基本法で指定しているNTTや空港公団などの60機関も、指定の際の「参考にする」としています。法案は協力の中身の一つに、自衛隊と米軍の作戦が「円滑かつ効果的に行われるため」の「物品、施設又は役務の提供」を挙げています。

土地・家屋も

 有事法案の一つである自衛隊法改悪案では、都道府県が、自衛隊のために土地・家屋の取り上げや物資の保管命令・収用などを行うことを定めています。医療、土木建築、輸送関係の企業・業者は、戦争協力業務に従事させられます。
 「国民保護」を口実に、武力攻撃事態法案で法施行後2年以内に整備するとされている国民統制法(国民保護法制)では、市町村も土地・家屋の収用を行うことなどを定めるとされています。
 米軍に対して自治体や「指定公共機関」が行う「物品、施設又は役務の提供」を具体化する法案は現在、「内容を深める作業」(内閣官房)が進んでいます。
 武力攻撃事態法案は、戦争協力を自治体や「指定公共機関」が拒否した場合、首相が法的拘束力のある「指示」を出すことができ、それでも従わないと、政府が直接乗り出して実施させることができます。
 戦争体制に強制的に組み込まれた自治体や企業で働く労働者にとって、戦争協力は「職務命令」であり、事実上、拒否できなくなってしまいます。

Q 自衛隊の活動はどうなるのでしょうか?

A 海外で公然と武力行使する道が開かれることになります。

 有事法案の中核である武力攻撃事態法案(政府原案)は、同法が発動される「武力攻撃事態」について、「わが国」に対する武力攻撃が「発生した事態」「おそれがある場合」「予測される事態」と定義し、それへの「対処措置」として自衛隊が武力行使などをできると定めています。
 政府は、この「わが国」の範囲を、日本の領域だけでなく、周辺事態法やテロ対策特別措置法などの海外派兵法に基づいて、海外で輸送や補給などの米軍支援を行う自衛隊の艦船なども含まれると説明しています。それらの自衛隊部隊が「計画的、組織的」な攻撃を受ければ、「わが国」への攻撃とみなして、武力で反撃できるとしています。
 海外で米軍を支援する自衛隊部隊に対する「計画的、組織的」な攻撃の「おそれがある場合」や「予測される事態」が生まれても、有事法案は発動されることになります。ところが、周辺事態法やテロ対策特措法は、海外で米軍を支援する自衛隊部隊の近くで戦闘が起こったり、それが「予測」される場合には、活動を一時中止するなどして、危険を回避するとしています。憲法九条の下、歴代の自民党政府でさえ、海外での自衛隊の武力行使は認められないという見解をとってきたからです。
 しかし、有事法制ができれば、海外で米軍支援を行っている自衛隊部隊への攻撃が予測されても、その場に踏みとどまって支援を続ける危険があります。そして実際に攻撃を受ければ、武力を行使することになるのです。


草の根の運動

−平和大行進に参加しよう−

 原水爆禁止国民平和大行進が、5月6日(火)、東京夢の島の第五福竜丸展示館前での東京―長崎コースの出発式を皮切りに全国でとりくまれます。
 イラク攻撃は、大量破壊兵器の所有を口実として国連決議を無視して、アメリカとイギリスにより一方的に開始されました。
 しかし、大量破壊兵器を世界でもっとも大量に保有しているのはアメリカ自身であり、核兵器を世界で最初に使用したのもアメリカです。さらにアメリカは臨界前核実験など核兵器の開発を依然として続けています。
 イラク攻撃では、圧倒的な軍事力を有する米英軍が、放射能の人体への影響が懸念される劣化ウラン弾や、分散した爆弾がそのまま非人道的兵器とされる地雷となるクラスター爆弾なども使用し、テレビでは攻撃の犠牲となった子供の前で悲嘆にくれる両親や、腕などを失った子供など悲惨な戦争の状況が映し出されています。
 北朝鮮が核開発を表明するなか、日本では小泉政権が、今国会でアメリカの戦争に自衛隊だけでなく一般国民をも総動員する有事法制の成立を策動するなど、世界で唯一の平和憲法を有する日本を、戦争をする国に覆そうとしています。
 このようななかでとりくまれる平和大行進は、参加者自ら平和の大切さを再確認するとともに、社会に対しても平和を訴える草の根からの運動として重要な役割と意味をもっています。
 全運輸は昨年につづき、全国の幹線コース、全11コースのすべてに「もえぎ色」の通し行進旗を通すようとりくみます。
 全国の組合員のみなさん、ご自身だけでも、ご家族一緒でも、一人でも多く平和大行進に参加し、平和の大切さを自分自身や家族で確認するとともに、大きく社会にも訴えましょう。


今年のメーデーは反戦メーデー

イラク侵略やめろ! 有事法制許すな!

メーデーの起源
どこで、何が契機で

 メーデーは1886年5月1日、アメリカの労働者がストライキで立ち上がったのがきっかけでした。
 このとき掲げられたのが8時間労働制の実現で、「第一の8時間は仕事のため、第二の8時間は休憩のため、残りの8時間はおれたちの好きなことのために」という歌が作られ、たたかわれました。
 ストライキは警察の弾圧を受け、指導者が絞首刑にされたものの、その遺志をついで、4年後の1890年5月1日、世界各国で8時間労働制を掲げた集会が開かれ、第1回の国際メーデーとなりました。

日本のメーデー
いつ・どこで?

 日本初のメーデーは、1920年5月2日(日)に東京・上野公園で、警察の厳しい監視の下、5千人以上とも1万人余ともいわれる労働者が集まり、「失業の防止」「最低賃金法の設定」などをスローガンとし、開催されました。
 当時は、賃上げを求めるストライキが頻発、このメーデーの2年前には富山県でコメ騒動が起こっているような時代の話です。

戦争前後のメーデー

 1936年2月26日、陸軍の青年将校らが「昭和維新」を叫んで反乱を起こしたことで戒厳令が敷かれ、メーデーが禁止されました。翌37年には日本軍が中国への全面的侵略を開始(日中戦争)し、41年12月には太平洋戦争に突入していきます。
 戦争が終った翌年、メーデーが復活しました。翌47年4月7日、労働条件の最低基準などを定めた労働基準法が公布され、第32条で「使用者は1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について8時間を超えて、労働させてはならない」こととなり、残業させるには労使協定が必要で、割増賃金の支払いも義務付けられました。
 朝鮮戦争を背景に51年、日本教職員組合は、「教え子を再び戦場に送るな」との標語を採択。同年のメーデーには「戦争反対」のスローガンが掲げられました。
 そして現在、アメリカが「戦争反対、平和解決」を願う世界の国々・人びとの声を無視し一方的なイラク戦争を開始し、国内ではサービス残業が横行し、国会に「解雇原則自由」を盛り込んだ労働基本法改悪法案が出されるという状況となっています。

みんなの力で悪政をストップ!

 第74回メーデーは、小泉構造改革・規制緩和の強行による労働者・国民の生活悪化がいっそう進み、怒りを噴出させているもとで開催されます。
 小泉内閣は、地域経済を破壊し、失業者を増大させる不良債権処理の加速や健康保険料、介護保険料、年金改悪や消費税引き上げなどの新たな国民負担を押しつけようとしています。
 さらに、アメリカの無法なイラク攻撃に協力し、日本を戦争する国にする有事法案の成立を狙っています。
 そして、大企業・財界は、03春闘で人権や権利無視の大規模な雇用・賃金破壊攻撃だけでなく、ベアゼロ、定期昇給改悪攻撃をいっそう強めています。
 メーデーは、労働者・国民が怒りを終結し、生活と権利を守るために団結する国民的一大決起の場です。
 みんなの力で「小泉自公保政権の悪政ストップ!」「アメリカの戦争反対!」を高く掲げ、くらし・雇用・平和をまもる政治に大きく変えましょう。


役員会、日本の要請に支援を約束

第42回IFATCA年次総会

 3月17日から21日の5日間、南米・アルゼンチンのブエノスアイレスにおいて、第42回IFATCA(国際航空管制官協会連盟)年次総会が開催されました。総会には、加盟127ヵ国中、80ヵ国・地域から同行者を含め約450名(日本からは総勢15名)が参加し、管制官に関連する様々な課題について活発な討議が行われました。
 ブエノスアイレスまでの所要時間は、フライトだけでも約28時間。アルゼンチンが経済不安を抱える中での開催でしたが、会議の運営は全く問題ありませんでした。

選挙は香港に軍配

 総会は、全体会議後、A(組織・財政等)、B(技術面)、C(労働・職場環境等)の各分科会に分かれて討議しました。
 今回の総会での日本としての重要な目的の一つは、IFATCA役員会のメンバーである、アジア・太平洋地域担当副会長に立候補した今若善紀さん(現在・本省支部航空局分会所属)の選挙に臨むことです。同副会長には、香港からも1名立候補しており、現地到着後早速ロビー活動等を積極的に行いました。選挙は、アジア・太平洋地域の加盟国の11ヵ国で行われ、結果は、香港に軍配が上がりました。

役員会も協力

 もう一つは、日航907便事故に係わる課題で、日本の事故調査と刑事捜査にかかる問題点等について、各加盟国からの支持文書を要請することにありました。これについては、C分科会の中で、事故と2名の組合員の状況について報告し、要請主旨を訴えました。その結果、役員会からも支援が得られることとなり、大きな成果が得られました。
 B・C合同分科会では、最近の事故に係わって、ICAO規程の見直しも行われていることから、TCAS(航空機衝突防止装置)にかかるIFATCAポリシーの変更が行われました。
 最終日の全体会議では、昨年7月に発生したドイツでのバシキール航空とDHL航空との空中衝突に関して、スイスの管制官からの報告も行われました。最後に各分科会の討議結果を全体で確認するとともに、2004年の香港総会開催にむけて、熱いエールが送られました。


−労働法制改悪−(その4 最終回)

「労働法制改悪の背景」

 政府は、労働基準法、職業安定法、労働者派遣法、雇用保険法の労働法制根幹をなす重要法案について、今国会に改悪法案を一挙に提出し成立の策動を強めています。機関紙「全運輸」では、3号にわたって改悪内容と問題点を掲載してきましたが、最終回である今回は、なぜ今このような労働法制の改悪を行うのかなど背景を明らかにしていきます。

企業エゴむき出しの財界のねらい

 1995年に日経連がとりまとめた「新時代の『日本的経営』」のなかでは、労働者を「長期蓄積能力活用型グループ」、「高度専門能力活用型グループ」、「雇用柔軟型グループ」の3種類に分ける必要があるとしています。また日本経団連が、2002年12月に発表した「経営労働政策委員会報告」では、「長期雇用のメリットを活かしつつ、短時間就労、在宅勤務、有期雇用等々、多様な働き方を工夫し、適切に組み合わせることによって、景気変動にも柔軟に対処し、過剰な雇用を抱え込むリスクを回避する」としています。
 これらは、非正規雇用労働者である短時間雇用、有期雇用、間接雇用、在宅勤務などあらゆる就業形態や雇用形態を組み合わせて、正規雇用労働者の数をへらし人件費を抑えるとともに、不況になれば非正規雇用労働者は一方的にクビを切るという企業エゴ丸出しの方向性です。

際限なきリストラで命さえ守れない

 現在労働者をとりまく環境は、企業のルールなきリストラ「合理化」で、2002年の年間失業率は過去最悪の5・4%、完全失業者は連続して3百数十万人、実質失業者は700万人を超えるという異常な事態になっています。さらに際限ないリストラのなかで長時間・過密労働が激化する一方、実質賃金は下がっています。
 労働者をとりまく状況が厳しさを増すなかで、自殺者も大幅に増加しています。2001年の自殺者数は3万1千42人にものぼっています(警察庁発表)。また、中高年男性労働者の自殺は1999年から2000年にかけて47%も増加し、その最大の原因は失業と仕事の苦しさとなっています。
 これに対し政府は、激化するリストラ「合理化」による解雇を規制し、労働者の命と生活を守るどころか、解雇原則自由とする等の労働基準法改悪やサービス残業を合法化する裁量労働制の拡大、いつでもクビが切れ、賃金をピンハネできる派遣労働の拡大など労働法制の改悪や労働分野での規制緩和を図るなど、労働者の生活や権利よりも財界の意を受け、企業の利潤追求のために企業エゴの具体化を図ろうとしています。

労働者を食い物にする「労働法制改悪」

 さらに「改悪」はこれだけにとどまりません。労働法制改悪により、クビ切りが横行し、パート労働者や派遣労働者などの非正規雇用労働者が増大すれば、職業紹介事業を拡充させることが必要となります。
 しかし、2002年12月にまとめられた総合規制改革会議の答申では、「多様な民間参入を図るべき事務・事業」のなかに「職業紹介」をあげており、公共職業安定所(ハローワーク)の民営化についても繰り返し議論され、国としての責任ある職業紹介事業を切り捨てようとしています。
 また政府は、1990年代後半から、民営職業紹介事業や労働者派遣事業など人材ビジネスに関する規制を大幅に緩和し、利潤を求める市場として拡大を図ってきました。

失業者からも搾り取る

 さらに今国会で成立を策動している職業安定法では、職業紹介事業の規制を緩和するとともに、日本も採択しているILO181号条約では、原則として禁止されている求職者からの手数料の徴収について、徴収できる範囲を拡大するとし、収入のない失業者や求職者からも搾り取ろうとしています。
 政府はこれまで、構造改革や規制緩和の結果発生する大量失業には「セーフティーネット」を作って対応するとしてきました。
 しかし実際は、今国会に雇用保険制度について、給付対象と金額の両面から給付水準の大幅な切り下げを行う、雇用保険法の改悪案を上程しています。これは人間らしく生きる権利を保障する憲法にも背を向けるものです。
 労働法制の一連の改悪と労働行政にかかる規制緩和や国の業務の民営化は、企業が職業紹介事業をも利潤追求の手段として、労働者から失業中も含め「搾り取るだけ搾り取る」しくみを作りあげるだけでなく、人間として生きるための最低の条件さえ政府が保証しない、人権無視の暴挙です。

民間労働者との共同のたたかいを

 これらの動きは、今後公務の職場にも導入される可能性もあります。
 私たち公務労働者も、民間労働者の仲間と共同して、政府・財界の策動に対し労働法制改悪に反対するとりくみを強化する必要があります。

(完)


「全運輸」 4面
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4・15中央行動

密室協議・政治家主導の「公務員制度改革」にNOを突きつけよう

4月15日、国公労連・全運輸は、労使協議なしに法案「改正」作業の強行をすすめようとしている政府・行革推進事務局に対して、昨年11月のILO勧告を遵守し、「密室協議」「政治家主導」の「公務員制度改革」にNOを突きつけるために、4・15中央行動が行われました。この行動に全運輸からは在京支部・本部より104名が結集しました。
 また、この行動の前に、財務省の国民犠牲の税財政政策の転換、すべての争議や差別の解決を求める官民共同の行動である「財務・金融共同行動」が配置され、国公労連全体で900名が結集しました。

全国キャラバン行動を展開

 行革推進事務局前の行動において、国公労連・堀口委員長は、「行革推進事務局は、各省庁からの意見を聞くなどして、関係法案の準備を進めている。しかしながら、これまでの行革推進事務局の対応は『労働組合の意見を聞くが、反映させない』など、極めて不誠実である」とし、「公務員制度改革の問題は、国民全体の問題にも結合していく」としました。
 また、「昨年のILO勧告に対する日本政府の反論は、世界の世論に反するもので、日本の恥を世界にさらすものだ」と強く非難しました。さらに堀口委員長は、「国民、ILO、国公労働者、全労連・連合などのナショナルセンターに属している全労働者に対して、日本政府は働くルールの確立に向けて責任がある。全労連は、5月7日から全都道府県で民主的公務員制度の確立を目指すキャラバン行動を展開する。全国でたたかいのうねりを広げよう」とあいさつしました。
 また国公の単産代表で決意表明に立った全運輸・宮垣書記長は、「ILO勧告を無視し、再考をまったく行わず、4月の閣議決定を持ち込もうとすることは断じて認められない。2001年12月25日の『公務員制度改革大綱』の閣議決定以来、自民党の一部と共に密室協議を進めてきたことは、大きな批判の的となった。しかし、その後の行革推進事務局の態度は、協議を尽くす姿勢ではない」と強く批判し、「1948年に公務労働者の労働基本権剥奪されて以来、日本政府はなんら改善していない。密室協議と国際ルール違反で私たちの労働条件を改悪することは断じて許さない。全運輸は民主的な公務員制度を求めてたたかっていきたい」と力強く決意表明しました。

月内の閣議決定の強行に反対しよう!

 その後、社会文化会館に移動し、「公務員制度改革」関連法案の閣議決定許すな、政府はILO勧告にしたがえ 労働基本権確立4・15中央総決起集会が開催され、全運輸の参加者も引き続き参加しました。
 集会で、主催者を代表して全労連熊谷議長は、「ILO勧告は、具体的な回答で、意味のある勧告で、これまで私たちは十分な協議を尽くそうとしたが、政府を代表した交渉が開かれていない。
 月内にも閣議決定を強行されようとしているが、私たちは、誠意のある話し合いを要求したい。『公務員制度改革』は、公務労働者のみならず、国民全体の課題、国民一人ひとりに関わっている。これからが、たたかいの正念場であり、多くの労働者が苦しめられている現状を打開しなければならない」と訴えました。
 また、全労連「公務員制度改革」闘争本部からのとりくみについての行動提起があり、5月のILO結社の自由委員会にむけて、全労連として要請団を派遣するともに、5月7日(長崎)、8日(北海道)と南北からスタートする「全国キャラバン行動」の成功を訴えました。
 その後、参加者は、衆議院・参議院議員要請行動に移り、「公務員制度改革」の労使合意なき閣議決定に反対する旨の要請を積極的に行い、一連の行動を終えました。


健康で働き続けるために

〜 母性保護月間特集 第2回 〜

長年の母性保護の拡充運動によって、妊娠・出産に関する措置は社会的なものとする考え方が示され、1986年施行の雇用機会均等法を機会にわずかですが改善されました。しかし、女性全般への保護規定はその後の労働基準法改悪にあわせ廃止されました。

妊娠・出産に関する免除規定

 人事院規則10―7第3条では、妊娠が判明した時点から産後1年間、本人が請求した場合、時間外労働、休日労働、深夜業(22時〜5時の勤務)について免除されることになっています。また、第6条では、妊娠が判明した時点から産後1年間、本人が請求した場合、業務の軽減や他の簡易な業務に転換させなければならないことになっています。(図)
 女性協の母性保護実態調査結果では、免除に関する対象者は48人でした。
 時間外労働の免除については該当者17人のうち、「ほぼ2人、一定期間・時々5人」免除されたと答え、「多忙・代替者がいない等職場事情6人、個人的理由4人」が請求しなかったと答えています。
 休日労働の免除については該当者10人のうち、「ほぼ2人、一定期間・時々2人」が免除され、「多忙・代替者がいない等職場事情2人、個人的理由2人」で請求しなかったと答え、「免除できることを知らなかった」が2人いました。
 深夜業の免除については該当者17人のうち、「ほぼ3人、一定期間・時々1人」が免除され、請求しなかった人は「多忙・代替者がいない等職場事情6人、個人的理由5人」と答えています。また、「免除できることを知らなかった」人が2人います。
 簡易業務への転換については20人が該当者として、「ほぼ2人、一定期間2人」転換されたと答え、「職場事情3人、自分が続けたかった4人、個人的理由6人」で請求しなかったと答えています。一方「知らなかった2人」だけでなく、「請求したが認められなかった1人」という回答がありました。また、「請求しなかったのに職場の都合で事務室勤務に転換され、いやだった」という個別意見が出されています。

要員不足で請求できない

 全体を通して該当者が少ない中で、「免除された」30%と「職場の事情で請求しなかった」27%とほぼ同率となっており、多忙であり要員不足の実態がここにも現れています。
 また、これらの規定は「請求した場合には、勤務させてはならない」という禁止規定です。本人の意思にそぐわない制限をさせるべきではありませんし、請求しても認められないということがないようにしていかなければなりません。
(次回は、妊娠・出産に関する特別休暇です)

項目 妊娠中 出産後(1年まで)
危険有害業務
(21項目)
21項目全部禁止 3項目禁止
16項目は申し出により禁止
時間外勤務 本人の請求により禁止
深夜勤務
(22:00〜5:00)
本人の請求により禁止
業務軽減等 本人の請求により業務軽減・業務転換


 

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