2009年度の測候所廃止(無人化)拡大について(声明)


 気象庁は、本日(6月5日)、2009年10月1日で、浦河、酒田、大島、三宅島、八丈島、軽井沢、潮岬、福江、厳原、阿蘇山の10測候所を廃止(無人化)すると発表した。気象庁は2010年までに測候所を全廃するとし、これまですでに78か所を廃止している。今回、この計画が強行されれば、測候所はわずか8か所を残すのみとなる。これは、「より精度の高い、きめ細かな情報」の提供を求める地域住民の要求に逆らうものであり、到底容認することはできない。
 今回廃止となる測候所には、八丈島・大島・厳原・福江など離島の測候所が数多く含まれている。これらの測候所は、気象条件の厳しさや、産業や交通の気象に対する依存度の高さから、かつてはそれぞれ現地で天気予報や防災情報を発表していた官署であり、予報発表を止めてからもそれまでの知識と経験を生かして気象現象の補足やきめ細かな解説を行い、地域の災害防止と産業興隆に努めてきたものである。予報発表中止からまだ何年も経っていないなかでの今回の完全無人化は、地域住民の命と生活を脅かすものである。
 また、軽井沢、阿蘇山、大島、三宅島については、現地での火山監視業務の重要性を鑑み、2008年4月から地元自治体等に「火山防災連絡事務所」を設置して2名を駐在させ業務を分担してきている。しかし、この2名だけで測候所本体が担ってきた業務をこれまでどおり続けられるのか危惧され、地元自治体に不安を与えることのないよう万全の手立てがとられなければならない。今回の廃止(無人化)を既成事実とせず、必要があれば増員するなど真摯な対応が求められる。
 私たちは、「測候所は地域の気象と自然環境を監視・観測する最前線であり、自然災害から地域住民の生命と財産を守り、農業・漁業・交通・観光・産業などの経済活動やくらしに必要な情報を提供するという重要な役割を持つ」ことを主張し、測候所の廃止計画の中止と整備拡充を求めてきた。気象・地震災害が頻発するなか、現存する測候所が果たす役割はますます重要度を増しており、それは、「測候所全廃」が閣議決定された後も、測候所近隣の自治体も含めて「測候所存続」を求める意見書等が相次いで気象庁へ提出されていることからも明らかである。
 一方、今年、廃止対象とならなかった測候所は、広い地域を分担し防災情報を発表している帯広・名瀬測候所を始め、現在も地域で重要な役割を果たし、地元住民から強く存続が求められている測候所ばかりである。これらの測候所の廃止はなんとしても阻止しなければならず、今日発表された測候所廃止計画の撤回とともに、全力を挙げてたたかうものである。 私たちは、地域住民の期待に応え、きめ細かで的確な防災情報・気象情報の提供をはかるため、全国で「気象事業整備拡充運動」を展開してきた。この運動をこれからもよりいっそう前進させ、地域住民や利用者団体とともに、測候所の存続と機能強化を求めていくものである。

2009年6月5日
全気象労働組合中央執行委員会

参考資料
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