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声明・談話

トンネルじん肺和解に関する談話

国や自治体、公団などが発注したトンネル工事に従事した結果、建設労働者は不治の病である「じん肺」に罹患した。2002年「じん肺」に侵された全国約1000名もの建設労働者とその遺族は国を相手取り「あやまれ、つぐなえ、なくせじん肺」をスローガンに全国11地裁で訴訟を始めた。原告団は訴訟を起こすために損害賠償を形式的に求めていたが、当初から「現在でも全国のトンネル工事現場で次々にじん肺患者が新たに発生するのを一日も早く阻止したい」「賠償金は一円もいらない」と語っていた。2006年10月東京地裁判決を皮切りに、その後熊本、仙台、徳島、松山地裁すべての判決で原告勝利判決を勝ち取った。地裁判決は軒並み「国の規制権限不行使」を理由に挙げており、トンネル工事現場で労働者がじん肺に罹患するのを予防するのは可能であり、国は労働者を守るため請負業者に対する様々な規制をする義務があることを指摘している。原告団は問題の先送りとなる控訴をやめ、国費の無駄遣いをせず和解に応じるよう何度も要請したが、国は要請を無視して判決を不服として4つの高裁へ控訴している。

全建労は公共工事現場における労働災害撲滅、建設労働者の健康と安全を守る立場から賠償金を放棄して「なくせじん肺」に取り組む崇高な社会運動に呼応して、じん肺患者発生を阻止できるトンネル現場での労働安全衛生の抜本的な改善を国土交通省当局に求めてきた。しかし、国土交通省当局は、潜伏期間が20〜40年と極めて長いじん肺罹患防止に対する対策を示さなかった。

6月18日安倍総理はトンネルじん肺原告団と面会し謝罪と再発防止を約束した。現在の最先端の医療技術を持ってしてもじん肺が完治することはなく、生存している間じん肺の地獄の苦しみが患者を襲う。また、国のじん肺対策の遅れが原因で、今は発症していないが潜伏期間にあたるじん肺予備軍が多数いる。
全建労は国の規制権限不行使によるじん肺発生を今後二度と起こさないため、万全のトンネルじん肺対策を直ちに講じるよう国に求める。また、医療関係当局にはじん肺の完治に向けた研究がより一層進み、少なくとも地獄の苦しみから患者が救われることを強く求める。加えて、建設現場における全ての労働災害が根絶されるよう全国の組合員と共に運動を進めていく決意である。
2007年6月19日
国土交通省全建設労働組合
【書記長】大島 健一
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