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声明・談話

「行革推進法」成立にあたっての談話

本日、参議院本会議で「行政改革推進法案関連5法」が可決・成立した。行革推進法は憲法の理念に基づき国民の福祉を向上させると共に行政の無駄を省き国民負担の減少と膨大な長期債務を減少させてほしいと願う国民の声を実現するかのような期待を持たせる名称が付けられているが、残念ながら国民の期待は実現する見込みがない。従って、全建労は行革推進法の成立に強く抗議し、直ちに行革推進法の廃止に向けた取り組みを進める。

行革推進法は「小さな政府」「官から民」「国から地方」を進めるための法律であり、市場原理万能主義と社会的格差解消は必要ないとの認識のうえにたち、国民の税金で行われる公務行政を営利企業の利潤の対象にするものである。全建労は公務行政に携わる労働組合として「医療・年金・介護など社会保障の拡大」「国民の利益を守るために大企業の横暴を規制強化」「過疎地の利便性向上と国土全体の均衡ある発展」が必要であると考えている。また、社会的な格差は出来る限り是正しごく少数の勝者と大多数の敗者が生まれる社会構造は日本国内の問題としても、地球規模で世界全体の問題としても早期に是正するべきものである。

行政改革の出発点の一つには国と地方自治体共に財政事情が悪化していることと無計画な国債発行による長期累積債務の対策が求められていた。行革推進法の成立に至る閣議の場や衆議院及び参議院の議論においても、財政赤字と累積債務を悪化させ続けた原因を究明する議論は皆無であった。国民生活の引き続く低下傾向に加え国と地方自治体の大幅歳入不足の一方で、世界に名高い日本の大企業は空前の利潤を確保している。こうした構造からも法人税をはじめとする企業には優しい「税制改革」が歳入不足の大きな原因として考えられる。更に、国民所得の格差を是正する所得税等直接税中心から税収を格差の拡大を進める間接税にシフトしてきたことも税収不足と格差の拡大に大きく影響をしている。財務省の資料によって、法人税減税額と消費税の税収額がほぼ等しいことからも裏付けられる。
こうした根本的な議論はしないまま、極めて乱暴に公務員人件費を生け贄にして社会保障費を削減することだけに議論を終始した。理念無き「歳出削減」議論の行き着く先は生活保護所帯・高齢者・病人・失業者等経済弱者に追い打ちをかけ、不況に苦しむ地方の中小零細企業を切り捨て、税収不足にあえぐ地方の過疎自治体を放置する議論にしか到達していない

真の行政改革は「医・食・住」等の国民の安心と安全を保障した上で、更なる福祉の向上を進めるために立法・司法と行政機関を変化させることを指す。歳入の確保は格差の解消を進める税制を確立すべきで大企業と零細企業、大富豪とホームレス、大都市と過疎地などの格差を縮め平等と均衡の取れた国民生活全体の向上を進めるべきである。全建労は「真の行政改革」をめざして建設産業別の仲間、公務労働と関連労働者と共に、中小零細経営者と共に大きな仲間作りを進めて実現するために運動を展開していく。
2006年5月26日
国土交通省全建設労働組合
【書記長】大島 健一
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